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2013.07.22 小惑星(9628)Sendaiotsuna(川内大綱)誕生


小惑星(6928)Sendaiotsuna の位置と軌道(於:2013年7月)
ステラナビゲータ/アストロアーツ により作図
星空の中を移動する 小惑星(6928)Sendaiotsuna
中央の線状の天体です (撮影/せんだい宇宙館 安藤和真)
太陽系にある小惑星のひとつに学名として「Sendaiotsuna(川内大綱)」が命名されました。 小惑星は太陽系に沢山存在する、惑星になりきれなかった小さな天体です。 最大のものは小惑星ケレスで直径は 950km。小さなものは 数100m 程度まで発見されています。
2013年7月22日 国際天文学連合(IAU)から、登録番号9628番の小惑星に公式な名称として「Sendaiotsuna」 が付与されることが発表されました。

■ 小惑星 (9628)Sendaiotsuna (川内大綱) のプロフィール
火星と木星の間にある 直径約 23.9km(※) の小さな星です。太陽からの平均距離は 地球と太陽の距離の 2.6倍。 標準的な小惑星です。1993年7月に米国の パロマ山天文台により発見され、小惑星の確定順で9628番目です。 地球に最接近時でも明るさは非常に暗く(約15等級)残念ながら宇宙館の望遠鏡でも見ることはできません。

 ※ 2013.8.30 MPCによる改定。これまでの数値7kmは、赤外線観測衛星あかり のデータに基づく。

 以下に国際天文学連合(IAU)小惑星回報の当該箇所をご紹介致します。


IAUからの電文 (2013Jul 22, M.P.C.)
NEW NAMES OF MINOR PLANETS
(9628) Sendaiotsuna = 1993 OB2 Discovered 1993 July 16 by E. F. Helin at Palomar.
Sendai Otsunahiki is a 400-year-old tug-of-war festival, held in Satsumasendai City in the evening of the day before the Autumnal Equinox. Japan’s biggest tugof-war rope, “Sendai Otsuna”, 365 meters in length and six tons in weight, is used for the festival.

和 訳
(9628)川内大綱 = 1993 OB2 (注)
この小惑星は、パロマ山天文台の E.F.Helin により 1993年7月16日 に発見されました。 川内大綱引は、薩摩川内市において400年の歴史がある伝統的な綱引のお祭りで、秋分の日の前夜に開催されます。 この祭りで使われる “川内大綱”は、長さ 365m,重量6トンの 日本で最も大きな綱です。
(注)"1993 OB2" はこれまでの仮符号です。


参考資料 鹿児島県関連の小惑星名称一覧 (小惑星No.順)
IAU : Minor Planet Center のデータに基づく

郷土にちなんだ命名
登録番号名 称由 来発見日発見者
4703Kagoshima鹿児島1988 01 16向井優(鹿児島県),武石正憲(北海道)
5640Yoshino吉野(鹿児島市吉野町)1989 10 21向井優(鹿児島県),武石正憲(北海道)
5784Yoron与論(与論島)1991 02 09名取亮(静岡県),浦田武(静岡県)
7342Uchinoura内之浦1992 03 23円館金,渡辺和郎(北海道)
7895Kaseda加世田1995 02 22宇都文昭(奈良県)
8866Tanegashima種子島1992 01 26向井優(鹿児島県),武石正憲(北海道)
9628Sendaiotsuna川内大綱1993 07 16E.F.Helin(米/ パロマ山天文台)
10159Tokara吐喝喇列島1994 12 09小林隆男(群馬県)
10161Nakanoshima中之島1994 12 31小林隆男(群馬県)
10164Akusekijima悪石島1995 01 27小林隆男(群馬県)
10166Takarajima宝島1995 01 30小林隆男(群馬県)
10178Iriki入来1996 02 18小林隆男(群馬県)
10516Sakurajima桜島1989 11 01向井優(鹿児島県),武石正憲(北海道)
14446Kinkowan錦紅湾1992 10 31向井優(鹿児島県),武石正憲(北海道)

※ 小惑星の命名権 :
小惑星は彗星(すいせい)と異なって、小惑星の発見者に命名権が与えられます。 命名権が発生するには、発見が認められた後、その天体の軌道が確定するまでの追加観測がなされることが 必要となります。小惑星の命名は、発見者がIAU(国際天文学連合)に命名理由を添えて申請し、 一定の審査が行われて確定します。


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