1998.11.04 小惑星に坂上務 九州大学名誉教授の名称が命名されました
このほどIAU(国際天文連合)からの通達により、新小惑星に坂上務(サカノウエツトム)先生にちなんだ
「Sakanoue」の名前が命名されました。
坂上先生は九州大学名誉教授で東亜天文学会の前会長です。せんだい宇宙館主催の昨年夏の講演会に
おきましては「天文学のあけぼのの話」と題して、
講師を頂きました。また、先生には日頃より公開天文台としてのご指導や、SKY&TELESCOPE誌
過去20年分を寄贈頂くなど格別のご厚意を頂いております。今回の命名は、先生のこれまでの
天文学に対する貢献が高く評価されてのことであり、なによりの名誉であるものとお喜び申し上げます。
以下にIAUからの電文と直訳を転載致します。
IAUからの電文
NEW NAMES OF MINOR PLANETS
(5862)Sakanoue = 1983AB
Discovered 1983 Jan.13 by T.Seki at Geisai.
Named in honor of Tsutomu Sakanoue (b.1921), professor emeritus of Kyushu University whose specialties
included agricultural meteorology, countermeasures against meteorological disasters,medical meteorology and rainmaking.
An amateur astronomer with particular interests in atmospheric seeing, the green flash and shadow bands,
he contributed to the popularization of astronomy as an advisor at several science museums.
He also served as vice president and president of the Oriental Astronomical Association. Name proposed by the discoverer
following a suggestion by S.Murayama,T.Sato and A.Fujii.
簡訳
小惑星への命名
(5862)Sakanoue = 1983AB
表記の小惑星は、1993年1月13日に高知県芸西の関勉氏により発見されたものである。
この名称は九州大学名誉教授坂上務氏(1921年生れ)にちなんだものである。氏は農業気象学、気象災害対策、
気象医学、人工降雨を専門としている。また、アマチュア天文学者として気象光学,グリーンフラッシュ,
シャドーバンドに特別の関心を示され、多くの科学館博物館のアドバイザーとして天文学の普及に貢献された。
氏はまた、東亜天文学会の副会長および会長を歴任された。今回の命名は発見者及び村山定男氏,佐藤健氏,
藤井旭氏の提案によるものである。
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