2004.6.8 金星の太陽面経過

金星の太陽面経過とは、太陽の表面を金星が通過する現象です。 現象当日は全国的な天候不良により、この現象を観察できたところは少なかったようです。 国内で撮影された画像と海外に遠征されて撮影された貴重な画像を掲載しました。

前回、日本で見ることの出来た金星の太陽面経過は1874年12月9日で、130年振りのことです。 次回の現象は8年後の2012年6月6日です。

2012年のこの現象を目前に、さらに素晴らしい画像をお寄せいただきましたので、追加して掲載します。(2012.2.26)

<関連のページ>
ニュース/ 2012年に見られる主な天文現象 6月6日 金星の太陽面経過
ニュース/ 6月8日 鹿児島で見る金星の太陽面経過
ギャラリー/ 2003.5.7 水星の日面経過

第2接触直前の金星の大気
金星の太陽面経過/第2接触直前の金星の大気(於:アラブ首長国連邦)

食の最大の頃
金星の太陽面経過/食の最大の頃(於:アラブ首長国連邦)

2004年の金星の太陽面経過は、日本では一部の地域を除いて天候不良でした。 それから8年後の 2012年には、またも日本が観察の適地(全過程を観察できる)となる金星の太陽面経過が起こります。 次回は105年後ですから見逃せません

撮影日時:2004年6月8日
撮影機材等: ボーグ 50ED、ペンタックス XP 14mm 、キヤノン EOS 10D(ISO 200)、タカハシ スカイパトロールにて追尾
撮影地: アラブ首長国連邦 AL AIN
撮影者: 川村 晶


第2接食の瞬間
金星の太陽面経過/第2接食の瞬間(於:アラブ首長国連邦)

第3接食の瞬間
金星の太陽面経過/第3接食の瞬間(於:アラブ首長国連邦)

今回の金星の太陽面経過は、日本では現象の終了前に日没となりました。しかし、西アジアでは始まりから終了の全過程を観測できたため、 多くの天文ファンが晴天率の良い中東へ観測に出かけました。
金星の太陽面経過は、次回は8年後の2012年に起こりますが、この時は日本で全過程を観測することが出来ます。

撮影日時:2004年6月8日 露出 1/350秒
撮影機材等: ボーグ 50ED、ペンタックス XP 14mm 、キヤノン EOS 10D(ISO 200)、タカハシ スカイパトロールにて追尾
撮影地: アラブ首長国連邦 AL AIN
撮影者: 川村 晶


第2接食の瞬間
金星の太陽面経過/第2接食の瞬間

渡辺和郎さんのコメントより
その後の金星の日面経過報道では各地でブラックドロ ップ現象が観測されたという記事を報じていますが、第 1触から2触を望遠鏡の眼視と写真でつぶさに観察して いた私として、ははなはだ懐疑的事実と思っています。 それはそれはゆっくりとした時間で太陽面に食い込んで きた金星ではありましたが、全く歪むことなく綺麗な円の 状態で2触を終えました。
ただ、気になったのは望遠鏡のピントが甘いと(ボケてい る)ブラックドロップ現象に似たような状態になるというこ とです。これは今回の現象を見て、恐らくそういう指摘さ れた方々は失礼ですが目が悪いか、望遠鏡のピントが 甘かったのではないか…、または、そう思い込んで見て いたのではなかと確信しました。
食にほとんど先入観の持っていないわたしめが、事実を みて客観的にそう感じました。

金星の日面経過
金星の太陽面経過

渡辺和郎さんのコメントより
札幌より北へ200km、道北の羽幌まで足を 延ばしました。梅雨前線の切れる端すれすれ の場所での薄雲越しの撮影となりましたが、 130年ぶりの現象ということで満足のゆく楽し い遠征でした。

撮影日時:2004年6月8日 時刻は画像に掲載
撮影地:北海道羽幌
撮影者:渡辺和郎(札幌天文倶楽部)


金星の日面経過
金星の太陽面経過

山田良二さんのコメントより
私も、一枚送ります。 50センチの掟破りの画像です。(笑はないで!)

撮影日時:2004年6月8日 18時22分
50センチカセグレン 焦点距離6000ミリ/カメラ:ニコン・COOLPIX4500
アイピース・ビクセン25ミリで、コリメート撮影
Hαフィルター使用
撮影地:熊本県上天草市
撮影者:山田良二(ミューイ天文台)


金星の日面経過
金星の太陽面経過

馬場俊吾さんのコメントより
本日見られた金星日面経過、雲の合間を縫って何とか見ることができました!!
第2接触までは確認できたのですがそれからはまったく見えなくなってしまいましたが・・・ 手持ちの望遠鏡にデジカメを覗かせて何とか撮影できた写真です。
第1接触から第2接触までの太陽の淵に穴があいたようなイメージが撮影でき、とても ラッキーでした。( 1番見たかった瞬間です!! ) ブラックドロップ現象らしきものも写っているようなないような・・・
いろいろなサイトを見てみても、やっぱり雲の合間で撮影した写真が多いようです ね。また8年後に期待するとしましょう。

撮影日時:2004年6月8日 第2接触の直前
ビクセン製8cm屈折鏡(f 910mm) OR25mm接眼鏡にサングラス取り付け
デジカメ Pentax Optio 230によるコリメート法
撮影地:東京都調布市
撮影者:馬場俊吾(東京都調布市)


金星の日面経過1
金星の太陽面経過(1)

金星の日面経過2
金星の太陽面経過(2)

松下優さんのコメントより
雲の切れ間から手持ちの撮影でしたが、なんとか捉えることが できました。第2接触が見られなかったのは残念です。

撮影日時:2004年6月8日
 (上) 15h00m 1/150s F5.1,(下)15h09m 1/360s F5.8
望遠鏡:miniBORG(50mmF5) ASTRO SOLOR FILTER使用
デジカメ:NikonCoolPix995(Unitron13mmによるコリメート法)
撮影地:東京都中央区築地
撮影者:松下 優(鹿児島県天体写真協会)


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