2007.4.12 恒星に接近する小惑星パトロクルス(617 Patroclus)

小惑星は太陽系の一員で、惑星よりもずっと小さな天体です。小惑星パトロクルス(617 Patroclus)は、 木星と同じ軌道上を周回するトロヤ群と呼ばれる特別な集団に属します。また、メノイティオスという 大きな衛星を持つことが分かっていました。
小惑星パトロクルスは、2007.4.12 20時(日本時間)頃 12等星を隠す(恒星食)を起こすことが予報され、 国内各地で観測が試みられました。この様子が多数の地点で観測されると科学的にも重要なデータとなるはずでしたが、 残念ながら、現象当夜は全国的に春霞が強く、食の観測されたところはありませんでした。

与論島在住の上野裕司さんより、この時の小惑星が恒星から徐々に離れていく貴重な画像をお送りいただきましたので、 ここに掲載いたします。


4月12日 (617)Patroclus

2007.4.12 恒星に接近中の小惑星パトロクルス

上野裕司さんのコメントより
4月12日のPatroclusによる食の観測をしようとしたのですが 準備不足で、小惑星を写野に捕らえたときには、食が終わっていました。 小惑星の移動する様子を撮影しましたので、そのときの画像を送ります。
せめて(食の有無に限らず)食の前も捕らえられていれば 少しは見栄えは良くなったのですが…。
画像は1コマ3分の露出で全部で20コマ程撮影したのですが 大半が雲に隠されており、その中から、最初と最後と中程に撮影した3コマを 合成して2倍に拡大してトリミングしてあります。

撮影日時:2007年4月12日 20h49m49s〜21h52m46s
望遠鏡:25cmF4反射
カメラ:BJ-41L
撮影地:鹿児島県与論島
撮影者:上野裕司(鹿児島県与論町)



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