Asteroidal occultation Finder Charts


【2007.4.12 連星系の小惑星による恒星食】 小惑星(617)Patroclus による 12.4等星の食 / 衛星Menoetiusによる食に注目 (更新:2007.3.24) この小惑星パトロクルス(617 Patroclus) は、トロヤ群(※1)に属する小惑星で、また大きな衛星 メノイティオス(Menoetius)(※2) を持つ「バイナリ小惑星」でもあります。衛星による恒星食が 観測される可能性があります。 J.Berthier氏(IMCCE)と J.Lecacheuxshi氏(IOTAヨーロッパ) によると、この恒星食の時間帯 Patroclus と 衛星Menoetius はかなり接近しており、それぞれの掩蔽帯は重なっているように見 えます。つまり一地点で2回の減光が起こる可能性もあります。 遠方の小惑星のため、予報の誤差が大きいので、掩蔽帯から遠い地域でも注目してください。 現在までに発表されている、2件の予報を以下に示します。 Steve Preston(IOTA)による改良予報 掩蔽帯経路図,詳細データ 等 現在世界中で参照されている、プレストン氏(IOTA) による予報です。 小惑星系全体の予報としては、以下の IMCCE による予報よりも検討がなされており、 より信頼性が高いと思われます。衛星の予報は含まれません。 J.Berthier 博士(IMCCE,パリ天文台) による予報図 今回のPatroclus の衛星 Menoetius による食を目的に IMCCE J.Berthier 博士 により計算された予報図です。小惑星本体による掩蔽帯を赤で、衛星による掩蔽帯 を青で示しています。 小惑星本体Patroclus の衛星 Menoetius との相対位置に重きを置いた予報です。 衛星 Menoetius による食は、本体Patroclus よりも 24秒ほど先行して起こるだろ うとされています。 恒星食時の本体Patroclus の衛星 Menoetius との相対位置の想像図 (提供:IMCCE J.Berthier) ※1:トロヤ群の小惑星 木星とほぼ同じ軌道上で木星の前後60度の位置に存在する小惑星群。この位置 はラグランジュ点と呼ばれる力学的に安定な領域であり、すでに2000個近くの 小惑星が確認されている。特殊な群のため、それだけでも観測の価値が大きい。 メインベルトの小惑星よりかなり遠方のために予報の誤差が大きく見込まれる。 ※2:小惑星パトロクルス(617 Patroclus) の衛星 ハワイのジェミニ望遠鏡により、連星系の小惑星であることが分かっている。 本体直径 105km と 衛星の直径 95km とされ、衛星のサイズもかなり大きい。 2007年は、この系で相互に食や掩蔽を起こしており、光度曲線のなどで詳し く観測されつつある。
【注目】2007.04.12 20h09m JST 恒星 :2UCAC 35941095 12.4等 (=GSC 00885-00896) 赤経 12h 49m 24.157s,赤緯 +11°41' 56.54"(J2000) おとめ座 小惑星:(617)Patroclus 15.9等 推定直径 141km 減光 :約 3.5等 継続時間 最長 7.5秒 掩蔽帯:全国 ランク:49ポイント ランク=減光の観測される可能性を示す指標。高ポイントほど確率が高い。 備考 :トロヤ群の小惑星, 連星系の小惑星 Star : 2UCAC 35941095 (mag12.4) Asteroid : (617)Patroclus (mag15.9) 視野5度平方 The SKY 6 により作成 視野2度平方 The SKY 6 により作成 Steve Preston(IOTA)による改良予報 掩蔽帯経路図,詳細データ 等
観測に成功されたら...
観測に成功されましたら、是非、国立天文台相馬充氏 または、せんだい宇宙館 早水勉までご報告をお願いいたします。観測されましたデータは、IOTA,国立天 文台,海上保安庁水路部,東亜天文学会 他、広く公開され星食の研究に役立て られます。

必要なデータは、
1.観測者氏名および氏名のローマ字標記
2.観測地および観測地の経緯度と標高,測地系
3.観測開始と観測終了の時刻
4.減光が観測されたか?
減光が観測されなくとも重要なデータです。
5.減光がおきた場合の時刻:減光開始の時刻および減光終了の時刻
6.観測機材
7.時刻保持の方法

です。観測は眼視によるものでも重要なデータとなりますが、可能な方は、是非 ビデオによる観測をお願いいたします。時刻保時のためには、極力、GPS時計、 短波時報(外国)などの正確な時報を用いてください。固定電話による117時報も 0.03秒程度の信頼性があります。携帯電話の時報、電波時計、は1秒以下の遅 れがありえますので、前述の時報が得られない場合に使用してください。


改良予報のメール配信サービス
 小惑星による恒星の掩蔽は、現象直前のデータを考慮した「改良予報(IOTA予報)」が発表されることがあります。 この「改良予報」を電子メールにて配信するサービスを行いますので、ご希望の方は、 「改良予報配信希望」の件名にて、以下のメールアドレスまでお知らせください。
 e-mail:uchukan@bronze.ocn.ne.jp

星食のビデオを解析致します
 星食のビデオ観測に成功されましたら、是非せんだい宇宙館まで送付下さい。 ビデオを解析して正確な現象時刻を測定致します。
 お届け頂きましたビデオテープは、原則として測定終了後に返送致しますが、予め返送の必要の有無について、 ご指示頂ければ幸いです。なお、ビデオテープはダビングされたものでも構いません。
(測定可能なフォーマット/VHS,S-VHS,DV,miniDV,DVCAM いずれも標準速のもの)
 ■ 星食のビデオの送付先
 〒895-0005 鹿児島県薩摩川内市永利町2133番地6
 せんだい宇宙館  早水 勉
 TEL 0996(31)4477 FAX 0996(29)2112
 e-mail:uchukan@bronze.ocn.ne.jp
測定の結果はご提供者にお伝えいたしますと共に、IOTA,国立天文台,海上保安庁, 東亜天文学会 他、広く公開され星食の研究に活かされます。

 せんだい宇宙館の活動の成果は、星食の研究に活かされています。
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