2003年は火星が15年ぶりに大接近する年です。 特に今年の大接近は極めて条件のよいもので、大接近中の大接近といえる火星を観察する絶好の機会となります。 すでに火星は最接近の頃(極大日は8月27日)となりました。 各地で撮影された美しい画像をご覧下さい。
2003年の火星(1) はこちら (2003年6〜7月)
2003年の火星(2) はこちら (2003年8月〜8月20日)
2003年の火星(4) はこちら (2003年9月4日〜 )
2003年の火星(せんだい宇宙館撮影) はこちら
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ニュース:2003年の火星大接近 −最接近は8月27日−
イベント:2003.08.30〜09.28 火星大接近を見よう
最接近(8月27日)から1週間経ちました。視直径(見かけの大きさ)は 24.9"となりましたが、 これでも最接近時の1%も変化していません。
撮影日時:2003年9月3日22時36分(76秒露出)
機材:Vixen VISAC 200L, アイピースLV 6mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
1119コマをRegistaxにてコンポジット&ウェーブレット変換処理
撮影 : 佐伯和久 さま(南種子町)
松下さんのコメントより
まだまだCCD面にゴミがあって、完璧な画像が得られません。
目標は太陽系最大の火山、オリンポス山ですが、かすかに写ってます。
撮影日時:2003年9月02日22時40〜50分
機材:シュミットカセグレンC9 + アイピースXO 2.5mm
デジカメ:Nikon Coolpix995
86コマをRegistaxにてコンポジット
撮影地:鹿児島県大浦町
撮影 : 松下 優 さま(鹿児島市)
2003.9.02 の 火 星
火星は日没の頃に南東の地平線から出てくる(火星の出)ようになりました。
ただし、高度が低い火星の出の直後では地球の大気のゆらぎのために観察には向きません。
夜半の頃になりますと南中して高度が最も高くなります。
作者がわざわざ夜半に撮影されているのはそのためです。
火星の下側(実際には天頂方向)がほんのりと青く見えるのは、地球の大気による屈折の影響です。
上田さんのコメントより
ビデオ(2種)やデジカメ,アイピースなどの組み合わせをいろいろ変え
てやっています。今回は,アポダイジングスクリーンを筒先につけて撮影しました。
眼視ほど効果はないようですが,しばらく試してみます。なお,極冠の形を見てくだ
さい。
撮影日時:2003年9月3日00時25分
機材:15cmF8.5反射(自作鏡)ウルトラワイドスキャン10mm
Webカメラ:ToUcam Pro
撮影場所:鹿児島市大明丘
撮影 : 上田 聡 さま(鹿児島市)
作者のコメントにある"太陽の湖"は、写真左側の目の玉のような地形です。 火星の模様では"大シュルティス"に次いで目立つものです。 "太陽の湖"は、"大シュルティス"のちょうど反対側に位置しています。
佐伯さんのコメントより
太陽の湖が見えてきました。
中央下の方にオリンポス山が写っています。
これからアキダリアの海など目立つ模様が見えてきます。
撮影日時:2003年8月31日22時24分(111秒露出)
機材:Vixen VISAC 200L, アイピースLV 6mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
1553コマをRegistaxにてコンポジット&ウェーブレット変換処理
撮影 : 佐伯和久 さま(南種子町)
火星の自転が分かるように、およそ30分枚に撮影したものです。 火星の自転は24時間37分で、地球の自転速度とだいたい同じです。 このため、翌日の同じ時刻に火星を見るとほぼ同じ面を向けています。 そして時間が経つ毎に、少しづつ向きを変えていきます。
田名瀬さんのコメントより
火星表面模様の変化の様子です。火星も地球と同様に自転をしているため,
この様に時間が経つと模様が変化していきます。もっと枚数を増やして
おもしろくしたいのですが、一晩中安定して晴れてくれる日が なかなか
ありません 。
撮影日時:
2003年8月30日22時59分〜23時00分,23時35分〜23時36分,23時54分〜23時55分
8月31日00時33分〜00時34分,01時00分〜01時01分
機材:ORION ニュートン反射 25cm F4.8, アイピースLVW3.5mm(倍率 約337倍)
BORG SD−2を使用して拡大撮影
架台:タカハシ EM−200 Temma2
Webカメラ:ToUCam, Registax V1.1 及び ステライメージ4 にて処理
(1/33秒露光画像720〜811枚をコンポジット、ウェーブレット変換)
(画像をトリミングしてあるので写野は元画像より狭くなっています)
撮影 : 田名瀬良一 さま(神奈川県川崎市宮前区犬蔵)
2003.8.30 の 火 星
数字上の最接近を3日過ぎました。南極冠(写真の上端)の白い帽子がほとんど見えなくなってきました。 火星にも地球と同じように四季があります。
上田さんのコメントより
天体観望会終了後、自宅での3カット目の画像です。
疲れていたので、ちょっと休憩のつもりがその後朝5時過ぎまで寝ていました。
これで同様の失敗は今期2度目です。朝は完全快晴だったようです。本当に不覚。
撮影日時:2003年8月31日01時22分
機材:15cmF8.5反射(自作鏡)ウルトラワイドスキャン10mm
カメラ:ロジクールQV4000, 120秒撮像中の406フレームをRegistaxにてコンポジット、ウェーブレット処理
撮影場所:鹿児島市大明丘
撮影 : 上田 聡 さま(鹿児島市)
この日を境に火星は少しづつ遠ざかっていきます。しかしながら、8月一杯は見かけの大きさ (視直径)は最接近日の25.1"に同じですし、9月末でも21"もあり大きくは変化しません。 むしろ、これからの時期の方が、宵のうちに火星の見やすい高さにのぼり、 お子さんや一般の方には観察のしやすい条件が整います。
吉見さんのコメントより
西風が強く、お話にならないシーイングでしたが、なんと言っても
最接近直後ということで、記念写真と思い、強行撮影しました。
撮影日時:2003年8月28日03時46分〜(1/15秒露出)
機材:15.5センチ屈折 + TS Hi Or4mm
デジカメ:ニコンクールピクス885(コリーメート法)
47コマをRegistaxにてコンポジット+ステライメージ4にて処理
撮影地:鹿児島市
撮影 : 吉見昭文 さま(鹿児島市)
2003.8.27 最接近当日の 火 星
最接近当日の火星です。見かけの大きさ(視直径)は 25.1" で、これほどに
接近するのは、およそ6万年ぶりです。見かけの大きさは、月の約70分の1に相当します。
次回の大接近は、15年後の2018年で、今回よりも接近するのは、284年後の2287年です。
佐伯さんのコメントより
昨夜はあちこちで火星の観望会が行われていました。
天気も良く、どこも大盛況だったみたいです。
昨夜は風がありあまり条件はよくなかったのですが、
2つの“よだれ”みたいな模様が写りました。
キムメリア付近でしょうか。
撮影日時:2003年8月27日24時45分(72秒露出)
機材:Vixen VISAC 200L, アイピースLV 10mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
1082コマをRegistaxにてコンポジット&ウェーブレット変換処理
撮影 : 佐伯和久 さま(南種子町)
2003.8.27 最接近当日の火 星
松下さんのコメントより
最接近(時間ぴったりではありません)の画像です。
時折、低い雲が通過する中での撮影です。
薄雲が多少あるようで、若干露出不足でした。
1時過ぎには細かいシンチレーションが出てきたため
撮影終了しました。
撮影日時:2003年8月28日00時21〜28分(1/20秒露出)
機材:シュミットカセグレンC9 + アイピースLA 3.8mm
デジカメ:Toshiba AllegrettoM70
70コマをRegistaxにてコンポジット
撮影 : 松下 優 さま(鹿児島市)
計算上で最接近のおよそ24時間前の火星です。ただし、見かけの大きさ(視直径)は 1ヵ月後でもわずか14%しか変わりません。当分の期間、火星の観望の絶好の機会は続きます。
松下さんのコメントより
最悪の天候で、シーイングも当然悪かったです。
しかも天候の回復を待っていると、星が見えるのにポツリポツリ
ゲッ!通り雨程度だったので、タオルでしのぎました。
直前にシーイングが激悪になったので、局地的な寒気の
通過のようでした。
撮影日時:2003年8月26日23時29〜31分(1/10秒露出)
機材:シュミットカセグレンC9 + アイピースLA 3.8mm
デジカメ:Toshiba AllegrettoM70
24コマをRegistaxにてコンポジット
撮影 : 松下 優 さま(鹿児島市)
上田さんのコメントより
昼間は仕事、夜から明け方まで撮影という生活をここ8日間しております。慢性の頭痛がしております。
画像処理はきつめにするのは好きでありませんので、軽めに眼で見た感じに仕上げました。
山(霧島)はシーイングが悪く、下山したとたん、好シーイングに恵まれました。
撮影日時:2003年8月25日03時37分
機材:15cmF8.5反射(自作鏡)アイピースK-12.5mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
120秒間中の1800フレームをレジスタックスにて コンポジット、ウェーブレット変換処理
撮影場所:鹿児島市大明丘
撮影 : 上田 聡 さま(鹿児島市)
皇徳寺中学校3年1組のお二人が、森永成一先生の望遠鏡を借りて撮影したものです。
年少の頃からこのような良質の写真が撮れれば、ご本人にとっても興味がますます湧きそうですね。
森永さんのコメントより
撮影日時:2003年8月23日22時25分から3枚コンポジット:各コマ1/30秒
視直径は 25" になりました。8月27日の最接近時でも 25.1" ですから、実質的に最接近を迎えています。
なお、このような大接近時でも火星の視直径は月の70分の1です。火星の実際の大きさは、
月の2倍程度ですので、大接近といえどもいかに遠いかを想像して下さい。
田名瀬さんのコメントより
撮影日時:2003年8月23日01時31分(60秒露出)
撮影日時:2003年8月23日00時54分(80秒露出)
最接近まであと1週間です。現在は、20時30分頃から以降(於:鹿児島)に南東の方向にどの星よりも明るい、
たいへん明るい姿を見つけることが出来ます。
作者も夜半前に撮影されています。
撮影日時:2003年8月20日23時26分(80秒露出)
2003.8.23 最接近4日前の 火 星
報道でも連日火星の話題が取り上げられるようになりました。
中央付近の模様は"キンメリウムの海"の付近です。
"大シュルティス"は夜半以降が見やすくなります。
天文協会の観望会会場で撮った写真を送ります。
会場に来ていた人のなかにもビデオやカメラでコリメート撮影にチャレンジしている姿がありました。
機材:28cm f10 シュミットカセグレン ビクセンLV10mmにてコリメート撮影
カメラ:オリンパス CAMEDIA C-30000
撮影 : 蜷」 友さん,野入美紀さん/(鹿児島市皇徳寺中学校)
画像処理: 森永成一 さま(鹿児島市)
2003.8.22 最接近5日前の 火 星
ToUcamで火星を撮影しました。REGISTAXで画像処理を行うとおもしろい様に
模様が浮かび上がってくるのですが、細かい模様はなかなか出てきません。
画像処理や撮影の方法を変えていろいろ試してみたいと思います。
機材:ORION ニュートン反射 25cm F4.8, アイピースLVW3.5mm(倍率 約337倍)
BORG SD−2を使用して拡大撮影
架台:タカハシ EM−200 Temma2
Webカメラ:ToUCam, Registax V1.1 及び ステライメージ4 にて処理
(1/33秒露光画像951枚をコンポジット、ウェーブレット変換)
撮影 : 田名瀬良一 さま(神奈川県川崎市宮前区犬蔵)
2003.8.22 最接近5日前の 火 星
機材:Vixen VISAC 200L, アイピースLV 6mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
935コマをRegistaxにてコンポジット&ウェーブレット変換処理
撮影 : 佐伯和久 さま(南種子町)
2003.8.20 最接近7日前の 火 星
極冠がだいぶ小さくなりました。
機材:Vixen VISAC 200L, アイピースLV 6mm
Webカメラ:ToUCam, シャッタースピード 1/25sec
956コマをRegistaxにてコンポジット&ウェーブレット変換処理
撮影 : 佐伯和久 さま(南種子町)
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