シリウスには 8.5等星の伴星(シリウスB)があります。シリウスの強烈な光にさえぎられて観察することは困難ですが、 撮影した画像をお送り頂きました。シリウスBは、恒星が週末を迎えた白色矮星としても知られています。 主星のシリウスを50年の周期で公転しており、現在は離角が大きく観察の好期です。
「Gaia1」は、ヨーロッパ宇宙機関の位置天文衛星「ガイア」の観測データから2017年に新たに発見された 星団です。やはりシリウスの強烈な光にさえぎられて、これまで分からなかったものです。シリウスの近傍にありますが、 空間的にはシリウスよりもはるかに遠方にあります。
これらの貴重な画像を、上野裕司さんからお送りいただきました。
上野裕司さんのコメントより
離角が大きくなってきて、観測しやすくなってきたシリウスの伴星、シリウスBです。
とはいえ、全天一明るいシリウスAと8.4等の伴星との角距離は11秒弱で、1枚ずつの撮影では
設定を変えても写すことができませんでした。 それで動画で撮影したところ、矢印の先に
それらしき星が確認できました。 画像は若干のズレはあると思いますが、上が北、左が東の
構図なので予想位置とほぼ合っているようでしたので、たぶん間違いないだろうと思います。
画像は動画からのキャプチャーでシリウス周辺だけ拡大してトリミングしてあります。
撮影日時:2018.2.26 20時42分46秒から43分7秒まで21秒の動画からキャプチャー
望遠鏡:D300mmF16、反射望遠鏡(パワーメイト4x使用、合成焦点距離4800mm)
カメラ:CANON EOS5DMarkIV
撮影地:鹿児島県与論島
撮影者:上野裕司
上野裕司さんのコメントより
昨年末の11月22日、位置天文衛生ガイアにより発見されたシリウスの近くの星団です。
アストロアーツのHP https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/9532_gaia1 で紹介されていました。
シリウスが明るすぎて存在が分からなかったとのことですが、200mm望遠レンズでそれらしき星が
写っていたので、300mmで撮影したところ、思いのほかはっきり写っていて、ちょっと拍子抜け
しました。 天文衛星ガイアの画像と今回撮影した画像を比べると、双方で輝度差が大きく
違う星がいくつかありました。 ガイアの画像では明るく輝いている星が、この画像では暗く
赤く写っています。 ガイアがIRや赤外等の長波長側で撮影してるためではないかと思います。
撮影日時:2018.2.17 19時47分 露出:60秒x11枚をコンポジット
カメラ:CANON EOS5DMarkIV, ISO 800
レンズ:300mmF4、シグマ120mm-300mmF2.8望遠ズームレンズ
撮影地:鹿児島県与論島
撮影者:上野裕司
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