ケフェウス座にある散光星雲IC1396 です。散光星雲とは、宇宙に漂う星間ガスが光って見えている天体です。 多くの散光星雲は、このように独特の赤い色をしていますが、これは、水素原子が励起して発する色です。 残念ながら人間の眼には感じにくい波長のため、よほど明るい散光星雲でないと直接見ることは困難です。
IC1396 は、広く淡い星雲ですが、作者の技術により美しく浮かび上がっています。IC1396 の右端の真紅の星は、 ガーネットスターの愛称のあるケフェウス座μ星です。 画面の下には、環状をした散光星雲 Sh2-129 があります。

上田聰さんのコメントより
何度も取り直している天体です。かなり空の条件は良かったのですが、明け方まで夜空のバックグランドが少し明るい気がしました。 明け方、植物の葉に白いものがうっすら付いていたのでＰＭが覆っていたのかもしれません。

撮影日時：2016.11.2　20時46分〜22時30分（5分露出 多数枚コンポジット）
レンズ：ＥＦ１３５ｍｍＦ２．０Ｌ（Ｆ２．８に絞る）
カメラ：キャノン EOS6D ISO 1600
撮影地：鹿児島県霧島市牧園町 三体堂観測所
撮影者：上田 聰（鹿児島県天体写真協会）

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