矮新星(わいしんせい)は、ごくまれに突然明るくなる天体です。
新星と似ていますが、増光のメカニズムがやや異なり、通常は増光の規模が新星よりも少ないために矮新星の名称があります。
2013年5月31日に板垣公一さんにより わし座に矮新星が発見されました。
また 中村祐二さん(三重県亀山市)も同じ天体を独立に発見されています。
中村祐二さんご本人から、発見時の貴重な画像をお送りくださいました。
<関連のニュース>
アストロアーツ/ 板垣さん、わし座に新たな明るい矮新星を発見
2013.5.31 わし座矮新星 画像1
撮影時刻:2013年5月31日 02時58分20秒〜露出40秒で撮影した2フレームをコンポジット
機 材:135ミリF4レンズ+冷却CCDカメラ+自動ガイド撮影 写野の広さ2°×2°
※ 2個の星に分解できず1個に写っている
撮影地 :三重県亀山市
撮影者 :中村祐二(三重県亀山市)
2013.6.1 わし座矮新星 画像2
撮影時刻:2013年6月1日 00時41分30秒〜露出30秒
機 材:36センチF8反射+冷却CCDカメラ+自動ガイド撮影 写野の広さ15′×15′
※ 縦に2個並んだ星の上のほうが矮新星
撮影地 :三重県亀山市
撮影者 :中村祐二(三重県亀山市)
中村祐二さんのコメントより
5月31日未明(30.7491日)に新星捜索のために撮影したCCDカメラ画像から、光度10等の増光天体(画像1)を見つけ、
星図ソフトで調べたところ、該当位置には12等星があることがわかりました。
焦点距離135ミリのカメラでは分解できない直近に新星が出現したのではないかと思い、
翌6月1日未明(31.6540日)に36センチF8反射望遠鏡で確認撮影したところ、
12等星の北20秒角に11等の新天体(画像2)が出現していました。
6月11日付CBET bR554によると、この天体は、その後の観測から、増光がまれで(数十年に1回くらい?)、
かつ増光幅が大きいという特徴をもつ、や座WZ型矮新星であることが確認されています。
第一発見者は山形市の板垣公一氏で、私の観測は独立発見になりました。
ホームへ戻る | ギャラリーへ戻る |