新星とは、暗い恒星が急激に増光するために、それまで星のなかった位置に突然未知の恒星が出現するように見える現象です。
2007年2月4日(世界時)、中村祐二さん(三重県亀山市)と櫻井幸夫さん(茨城県水戸市)は、さそり座に新星を発見し V1280Sco と命名されました。
この V1280Sco はその後急激に明るくなり、2月中旬には4等級よりも明るくなりました。これは肉眼でも楽に見ることのできるほどで、
これほど明るい新星は 1999年わし座新星以来のことです。
さらに驚くことに、V1280Sco の発見からわずか2週間後の 2月19日(世界時)に、同じくさそり座に新星が出現し V1281Sco と命名されました。
発見者は、中村祐二さん(三重県亀山市)と西村栄男 さん(静岡県掛川市)で、とくに中村さんは両新星の発見者となりました。
中村さん，櫻井さん，西村さんとも、これまでも多数の新天体を発見された実績のあるベテランの捜索者です。
ここに掲載する画像はこれらの新星を発見された中村祐二さん(三重県亀山市)による貴重な画像です。
中村さまのご厚意により、当館のＨＰにてご紹介いたします。
中村さんは前述のよう著名な新天体捜索家で、はくちょう座新星(2001.7 V2274),へびつかい座反復新星(2006.2.13 RS Oph)発見などの実績をお持ちです。
＜関連のニュース＞
アストロアーツ／ 中村祐二さんと櫻井幸夫さん、さそり座新星発見について語る
新星V1280Sco 関連
さそり座の新星 V1280Sco と V1281Sco
およその光度は、V1280=5.5等，V1281=10.5等
新星V1280Sco 付近の星図
新星V1281Sco 付近の星図
2007年2月27日 5時11分00秒〜15分00秒 (日本時間) 露出30秒×３コマ撮影してコンポジット
カメラ：Fuji FinePix S2Pro タムロン300mm F2.8 をF4に絞る ISO400設定
EM-200自動ガイド
撮影地：中村天文台 三重県亀山市
撮影者：中村祐二
中村祐二さんのお手紙より
少し遅れましたが、先月(2007年2月)さそり座に出現した２新星を撮影しましたので、
写真プリントをお送りします。宜しかったらご掲示ください。
およその光度は、V1280=5.5等，V1281=10.5等です。右の輝星は εSco(2.3等)です。
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