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2015年の主な天文現象

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2015年の主な天文現象についてまとめてみました。 天文を題材とした行事予定にお役立ていただくと嬉しく思います。

流星の情報については、「日本流星研究会」内山茂男さん(千葉県柏市)にご教示頂きました。星食関連の予報は、 比較的充実しております。流星や星食は、アマチュアが天文学に直接かか わることのできる数少ない分野ですので、多くの観測者の得られることを 期待しております。
何かご不明なことや修正すべき点にお気づきの方がいらっしゃいましたら、ご一報いただけますと幸いです。


  主な節気 (2015年1月〜2016年3月)
2015年
 2月 4日 立春
 3月21日 春分
 5月 6日 立夏
 6月22日 夏至
 8月 8日 立秋
 9月23日 秋分
11月 8日 立冬
12月22日 冬至

2016年
 2月 4日 立春
 3月20日 春分

  惑星の暦 (2015年1月〜2016年3月)
2015年
 1月15日 水星   東方最大離角
 2月 7日 木星   衝
 2月25日 水星   西方最大離角
 2月26日 海王星 合
 4月 7日 天王星 合
 5月 7日 水星   東方最大離角
 5月23日 土星   衝
 6月 7日 金星   東方最大離角
 6月14日 火星   合
 6月25日 水星   西方最大離角
 8月14日 金星   内合
 8月27日 木星   合
 9月 1日 海王星 衝
 9月 4日 水星   東方最大離角
10月12日 天王星 衝
10月16日 水星   西方最大離角
10月26日 金星   西方最大離角
11月30日 土星   合
12月29日 水星   東方最大離角

2016年
 2月 7日 水星   西方最大離角
 2月29日 海王星 合
 3月 9日 木星   衝

  月の暦 (2015年1月〜2016年3月)
  新月      上弦      満月      下弦
2015年
                     1月 5日   1月13日
 1月20日   1月27日   2月 4日   2月12日
 2月19日   2月26日   3月 6日   3月14日
 3月20日   3月27日   4月 4日   4月12日
 4月19日   4月26日   5月 4日   5月11日
 5月18日   5月26日   6月 3日   6月10日
 6月16日   6月24日   7月 2日   7月 9日
 7月16日   7月24日   7月31日   8月 7日
 8月14日   8月23日   8月30日   9月 5日
 9月13日   9月21日   9月28日  10月 5日
              (9月27日 中秋の名月)
10月13日  10月21日  10月27日  11月 3日
11月12日  11月19日  11月26日  12月 3日
12月11日  12月19日  12月25日

# 最遠の満月 3月 6日 03h05m 地心距離 40.6万km
# 最近の満月 9月28日 11h50m 地心距離 35.7万km スーパームーン
#  前夜の 中秋の名月 もかなり近い(地心距離 35.8万km)

2016年
                               1月 2日
 1月10日   1月17日   1月24日   2月 1日
 2月 8日   2月15日   2月23日   3月 2日
 3月 9日   3月16日   3月23日


  主な天文現象 (2015年1月〜2016年3月)

2015年
 4月 4日 皆既月食
    全国で全過程のみられる観察条件の良い皆既月食
     欠け始め    19h15.4m
     皆既始まり  20h54.2m
     食の最大    21h00.2m
     皆既終わり  21h06.4m
     食の終わり  22h45.1m

 8月13日 ペルセウス座流星群極大。
  3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高く上るので、宵よりも明け方の方が多くの流星
  を見られる。また、20時頃では、出現数は少なめだが、長経路の印象的な流星が見ら
  れる。2015年は、月明かりなく好条件で見られる。

10月19日 火星による 4.6等星(HIP 54182 = 63χLeo)の食
         潜入/ 札幌:04h23.1m, 仙台:04h23.0m, 東京:04h22.9m, 大阪:04h22.9m
               福岡:04h22.8m, 鹿児島:04h22.8m, 那覇:04h22.7m
         出現/ 札幌:04h25.5m, 仙台:04h25.6m, 東京:04h25.6m, 大阪:04h25.5m
               福岡:04h25.4m, 鹿児島:04h25.4m, 那覇:04h25.4m

12月14/15日 ふたご座流星群極大。
  年間最大の出現を見せる流星群。
  2015年は月明かりも全くなく、好条件。ピークは日本時刻の03時頃であり、14/15日は
  一晩中多くの流星が期待できる。出現数は60〜100個/時程度であろう。

2016年
 3月 9日 皆既日食
    東南アジア(スマトラ,ボルネオ,セレベス)で皆既日食。
    日本では全国で部分日食が見られる。
     部分食の開始 札幌:10h38m55s,仙台:10h21m48s,東京:10h12m14s, 大阪:10h05m03s
                  福岡:09h56m46s,鹿児島(川内):09h50m24s, 那覇:09h28m59s
     食の最大(食分) 札幌:11h18m11s(0.128),仙台:11h13m22s(0.218)
                  東京:11h08m26s(0.259),大阪:10h58m16s(0.233)
                  福岡:10h45m54s(0.203),鹿児島(川内)10h43m21s(0.238)
                  那覇:10h29m17s(0.336)
     部分食の終了 札幌:11h57m35s,仙台:12h05m18s,東京:12h05m24s,大阪:11h52m55s
                  福岡:11h37m01s,鹿児島(川内):11h38m46s,那覇:11h34m00s


  主な流星群 (2015年1月〜12月)
 1月 4日未明 しぶんぎ座流星群極大
  3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高くなるので、明け方に多くの流星が見られる。
  2015年は、日本では極大に向けて流星数が増加するところが観測できるが、満月直前
  の強烈な月明かりが邪魔をする。このため、見られる流星数は10〜20個/時程度であ
  ろう。ただし、この流星群は年によって出現数の変動がある。なお、この日から1日
  ずれると1〜2個/時程度まで減ってしまう。

 4月23日未明  こと座流星群極大。
  明け方に向けて輻射点が高くなるとともに流星が増加する。2014年のピークは日本時
  刻の9時前後。月明かりも全くなく、出現数は10個/時程度。
  この群は、過去に何度も100個/時以上の突発出現をしているが、ダストトレイル計算
  によると、今年突発出現する可能性は低い。

 5月 6日頃  みずがめ座η流星群極大。
    薄明開始直前に、長経路の印象的な流星が見られる。2015年は満月直後の強烈な月明
  かりが邪魔をする。このため、出現数は薄明開始前後で、3〜5個/時程度であろう。
  極大日から2日程度ずれても出現数は少ししか減らない。

 8月13日 ペルセウス座流星群極大。
  3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高く上るので、宵よりも明け方の方が多くの流星
  を見られる。また、20時頃では、出現数は少なめだが、長経路の印象的な流星が見ら
  れる。
  2015年は、月明かりなく好条件で見られる。極大時刻は日本時刻の15時頃なので、夜
  間にピークとはならないが、12/13日と13/14日の2夜とも40個/時程度の十分な出現が
  見られるであろう。11/12日や13/14日だと15〜20個/時程度であろう。

10月22〜24日 オリオン座流星群極大。
  高速で印象的な流星が見られる。また、このころはおうし座流星群の流星も少ないな
  がら見られるが、おうし群の流星はゆっくりで、オリオン群との対比が面白い。極大
  から2日程度ずれても出現数は少ししか減らない。2015年は上弦過ぎの月があるが、
  夜半過ぎに月が沈むので、その後は10〜15個/時程度の出現が見られるであろう。

11月上旬〜中旬 おうし座流星群極大
  おうし座流星群は南群と北群に分けられ、南群が11月1日頃、北群が11月12日頃に極
  大となります。両群を合わせると、11月上旬全体が極大と考えてよいでしょう。例年
  では、合わせて5個/時程度の出現です。しかし、2015年は、木星との7:2の共鳴領域
  が地球に遭遇する見込みで、出現数がやや増え、火球も多くなることが期待できます。
  
11月18日 しし座流星群極大。
  高速で印象的な流星が見られる。ゆっくり流れるおうし群との対比も面白い。2〜3日
  間は出現数もあまり変わらない。輻射点が上がってくる夜半後に見られる。
  2015年は月明かりがなく、条件としては良好。母天体も遠日点付近まで遠ざかってお
  り、5〜10個/時程度の出現であろう。

12月14/15日 ふたご座流星群極大。
  年間最大の出現を見せる流星群。
  2015年は月明かりも全くなく、好条件。ピークは日本時刻の03時頃であり、14/15日は
  一晩中多くの流星が期待できる。出現数は60〜100個/時程度であろう。13/14日であれ
  ば極大夜の半分程度の出現だが、15/16日になると極大夜の4分の1程度に減少してしま
  う。

※ 出現数は人工光害のほとんどないところでの大体の値です。月明かりを考慮して推測しています。
※ 流星群のピーク時刻は全地球的なものです。実際には観測地の輻射点の高度が重要です。
※ 「13/14日」は「13日から14日にかけての夜」を意味します。


  主な彗星(2015年1月〜12月)
67P/CHURYMOV-GERASIMENKO
    欧州の彗星探査機ロゼッタの探査対象とされる彗星として注目される。
    ロゼッタは、2015年に近日点通過まで彗星の観測を行う。彗星は 2015年8月13日に近
    日点を通過後、9月末には明け方に9等台となる見込み。残念ながら、地球からの観測
    条件はあまりよくない。

C/2013 US10(Catalina)
    11月15日に近日点を通過後、地球に近づくことにより、12月中の明け方の空で、6等台
    の双眼鏡級にまで明るくなる。


  主な星食 (2015年1月〜2016年3月)
2015年
 1月25日 天王星(5.9等)の食
         暗縁潜入/ 札幌:21h42m[+/-3.8s],仙台:21h56m[+/-7.4s],
         ※[潜入/出現 に要する時間]

 6月15日 水星(1.7等)の食(日中)
         明縁潜入/ 那覇:11h09m[+/-19.7s]
         暗縁出現/ 那覇:12h15m[+/-19.4s]
         ※[潜入/出現 に要する時間]
         ※限界線は鹿児島県南部付近

 6月18日 λGem(3.6等)の食
         暗縁潜入/ 東京:19h29m, 大阪:19h32m
                   福岡:19h36m, 鹿児島(川内):19h40m, 那覇:20h00m

 7月13日 アルデバラン(αTau 0.9等)の食(低空)
         暗縁出現/ 札幌:02h24m, 仙台:02h14m, 東京:hm, 大阪:hm

 8月27日 ρSgr(3.9等)の食
         暗縁潜入/ 札幌:00h25m, 仙台:00h32m, 東京:00h36m, 大阪:00h32m
                   福岡:00h26m, 鹿児島(川内):00h29m, 那覇:00h39m
         明縁出現/ 福岡:01h22m, 鹿児島(川内):01h20m, 那覇:01h09m

10月 2日 アルデバラン(αTau 0.9等)の食(低空)
         明縁潜入/ 札幌:20h48m
         暗縁出現/ 札幌:21h20m, 仙台:21h18m, 東京:21h17m, 大阪:21h16m

11月26日 アルデバラン(αTau 0.9等)の食
         明縁潜入/ 札幌:17h18m
         暗縁出現/ 札幌:18h10m, 仙台:18h04m, 東京:18h01m, 大阪:18h00m
                   福岡:18h00m
2016年
 2月16日 アルデバラン(αTau 0.9等)の食(日中)
         暗縁潜入/ 札幌:16h02m, 仙台:15h49m, 東京:15h43m, 大阪:15h37m
                   福岡:15h31m, 鹿児島(川内):15h27m, 那覇:15h16m
         明縁出現/ 札幌:17h03m, 仙台:17h02m, 東京:16h58m, 大阪:16h49m
                   福岡:16h39m, 鹿児島(川内):16h38m, 那覇:16h27m

 3月 5日 ρSgr(3.9等)の食
         明縁潜入/ 那覇:05h43m
         暗縁出現/ 那覇:06h40m

 3月14日 θ1Tau(3.8等)の食
         暗縁潜入/ 札幌:20h45m, 仙台:20h56m, 東京:21h04m, 大阪:21h08m
         明縁出現/ 札幌:21h41m, 仙台:21h42m, 東京:21h38m, 大阪:21h30m

 3月14日 θ2Tau(3.4等)の食
         暗縁潜入/ 札幌:20h55m
         明縁出現/ 札幌:21h35m


  小惑星による恒星の食 2015年 好条件のリスト
M   D  h  m  Name            Dia(km) dur(s) star             mag   dmag
01 23 24 10 (125)Liberatrix     47.5   4.4 UCAC4-537-027228  10.39 3.1 好条件
02 22 27 44 (358)Apollonia      91.8   7.4 UCAC4-487-051184  10.59 2.4 好条件
03 12 23 38 (601)Nerthus        76.0   6.3 HIP 44780          8.14 6.9 絶好
03 20 21 06 (176)Iduna         125.0   9.5 UCAC4-434-030345  10.60 3.0 好条件
04 01 20 36 (485)Genua          68.2   3.1 UCAC4-496-028807   9.42 3.4 好条件
04 04 21 06 (188)Menippe        41.3   3.3 UCAC4-400-051150  10.16 3.8 好条件
05 10 23 44 (50)Virginia        59.2   6.9 HIP 60648         10.36 4.3 好条件
05 15 25 39 (276)Adelheid      127.0   8.7 UCAC4-430-065776  10.47 3.1 好条件
07 08 20 28 (194)Prokne        174.0  23.2 UCAC4-493-063912   9.82 2.1 好条件
08 07 22 35 (491)Carina        101.0  11.3 UCAC4-451-067887   9.23 4.9 好条件
10 03 24 10 (106)Dione         146.9  24.1 HIP 12740          8.38 3.1 絶好
10 07 27 14 (36)Atalante       109.0   4.5 HIP 39267          8.15 4.6 絶好
10 18 28 22 火星              6794.4 159.7 HIP 54182          4.70 0.1 注目
10 22 21 31 (61)Danae           83.6   8.3 UCAC4-586-001182   9.43 2.1 好条件
10 29 25 53 (842)Kerstin        43.2   5.9 UCAC4-654-041857  10.34 5.8 好条件
12 02 18 28 (678)Fredegundis    44.0   5.7 HIP 19171          5.14 5.9 絶好
12 07 24 08 (289)Nenetta        41.5   4.2 UCAC4-515-027838   9.29 4.2 好条件
12 21 23 08 (416)Vaticana       89.5   6.2 UCAC4-624-039014   9.84 3.1 好条件
12 26 27 46 (1017)Jacqueline    39.0   3.2 HIP 28647          8.08 6.2 好条件
12 29 22 52 (713)Luscinia      109.0   7.9 UCAC4-487-042765   9.54 4.8 好条件
12 31 25 56 (654)Zelinda       132.0  13.7 UCAC4-468-042162  10.27 0.9 好条件

   日付時刻: JST
   Dia(Km) : 小惑星の直径(Km)
   dur     : 継続時間(sec)
   dmag    : 減光等級


※ 出典,参考文献
新こよみ便利帳  恒星社
日食と月食データブック  誠文堂新光社
Occultations by major and minor planets 2015 (Edwin Goffin)
OCCULT Ver4.1 (David Herald)
IAU Minor Planet Center ウエブサイト
Comet Prospects for 2015 (Jonathan Shanklin)
協力:内山茂男様 (日本流星研究会)


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