2004年12月5日のマックホルツ彗星 撮影:松下優(鹿児島天体写真協会) |
彗星(すいせい)は「ほうき星」とも呼ばれ、夜空に長く尾を引く姿でよく知られています。
近年では、1996年の百武彗星や1997年のヘールボップ彗星が出現して、大きな話題となりました。
彗星は、主に氷や塵(ダスト)でできた小さな天体です。
太陽に近づくと、表面が温められて蒸発がはじまり急激に明るくなります。
「彗星のように現れる」という言葉は、このような性質から産まれたものです。
また、彗星を取り巻くイオンやダスト(塵)を含んだ水蒸気は、彗星をぼんやりとした外観を与え、
さらに成長すると太陽からのプラズマの風に流されて長い尾を引くように見えるようになります。
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ギャラリー:C/2004Q2 マックホルツ彗星
◆ マックホルツ彗星の天球座標上の動き(2004年12〜2005年1月)
マックホルツ彗星は、12月初めには6等級まで明るくなっていると予想されます。
そして、12月中旬ころから北上をはじめ、オリオン座の西を北の空へと急ぎ足で移動してゆきます。
そして年末にはおうし座へと進み、夕方から真夜中まで頭上高く、4等級の明るさで見えそうです。
冬の空は澄んでいて、特に年明け初めは月明かりもなくなり、最高の条件で観察ができ、肉眼で見える可能性もあります。
クライマックスは、1月7日から8日にかけて、おうし座にあるプレヤデス星団(すばる)に大接近するときで、
すばらしい光景が見られそうです。双眼鏡を使えば、彗星とプレヤデス星団を同じ視野に見ることができます。
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