2004年4月〜 C/2002T7 リニア彗星(2)

リンカーン研究所(米)が2002年10月14日に発見した新彗星(C/2002T7 Linear)です。 現在はまだ遠方にあり小さな姿ですが、 2004年5月には地球に接近して、肉眼級の大彗星に成長する期待がもたれています。
彗星は太陽に近づくと、表面が温められて蒸発がはじまり急激に明るくなります。 「彗星のように現れる」という言葉は、このような性質から産まれたものです。 また、彗星を取り巻くイオンやダスト(塵)を含んだ水蒸気は、彗星をぼんやりとした外観を与え、 さらに成長すると太陽からのプラズマの風に流されて長い尾を引くように見えるようになります。
また時を同じくして、新彗星ニート(C/2001Q4 Neat)も肉眼級の大彗星になると期待されており、 2004年の春は二大彗星の話題で大いに盛り上がることでしょう。
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彗星ギャラリー
2003年〜2004年2月 C/2002T7 リニア彗星(1)
2004年4月〜 C/2002T7 リニア彗星(2)
2004年5月〜 C/2002T7 リニア彗星(3)


C/2002T7 リニア彗星
4月29日 リニア彗星(C/2002T7)

佐伯和久さんのコメントより
リニア彗星は2〜3度ほどの尾が見えてました。 この前見た時よりも明るくなっているようです。

撮影地:霧島御池
撮影者:佐伯和久(鹿児島天体写真協会)


C/2002T7 リニア彗星
4月26日 リニア彗星(C/2002T7)

佐伯和久さんのコメントより
前回撮った時より少し高度も上がって、 尾も写りやすくなりました。 画像では2〜3度程の尾が確認できます。

撮影者:佐伯和久(鹿児島天体写真協会)



4月26日 尾を引くリニア彗星

かすかに尾の構造が分かります。頭部から北東方向(画像では、左上方向)には、アンチテールが出ています。

撮影日時:2004年4月26日04時23〜27分 露出1分×3コマ コンポジット
15cmF8屈折 ×0.5レデューサ + Bitran BT-11C 白黒ビニング
撮影 : せんだい宇宙館 早水 勉




4月22日 明け方低空のリニア彗星

双眼鏡では認めることが出来ませんでしたが、写真には小さな姿が写りました。 うっすらと引いた尾も認められます。 予報では、1〜2等級ですが、印象では予報よりも暗そうに見えます。
リニア彗星は 5月初旬まで、明け方の低空で観察できますが、その後は一旦太陽の方向となり観察できなくなります。 そして、5月下旬からは夕方の空で、肉眼級の彗星に成長していることが期待されます。

撮影日時:2004年4月22日04時41分 露出1分
50mF2.8カメラレンズ + Bitran BT-11C
中央部トリミング
撮影 : せんだい宇宙館 早水 勉


C/2002T7 リニア彗星
4月21日 明け方のリニア彗星(C/2002T7)

撮影者:佐伯和久(鹿児島天体写真協会)


C/2002T7 リニア彗星
4月18日 明け方のリニア彗星(C/2002T7)

大彗星の期待の大きい、リニア彗星は、4月中旬から下旬にかけて、明け方の極めて低空で観測可能な 位置にあります。夜明けの薄明の中についにその姿を捉えました。

松下 優さん のコメントより
今朝は、透明度も良く超低空でもいけるか、と思ったのですが、 実際に双眼鏡を覗いて見ると、5度以下はまったく星が見えません でした。付近に明るい目標星もないので、仕方なく勘で合わせて撮りました。
15枚ほど撮影した1コマにしかもど真中に写っていました。 薄明中の像なので、尾は写っていませんが、中央集光はしっかり しています。

2004.4.18 04h06m
カメラ:CanonNewFD300mmF2.8L + CanonEOSKissDigital
タカハシ90Sにて自動追尾
露出20秒 ISO800 オートホワイトバランス
ステライメージ4にてレベル調整
撮影地:茨城県筑波郡伊奈町
撮影者:松下 優(鹿児島天体写真協会)


C/2002T7 リニア彗星
4月17日 明け方のリニア彗星(C/2002T7)

撮影者:佐伯和久(鹿児島天体写真協会)