トロヤ群デイフォブスの断面 〜小惑星Deiphobus による恒星食より〜 (PDF:186kB)
この小惑星はトロヤ群に属する小惑星としても注目されます。国内において、トロヤ群による小惑星の 恒星食の観測は過去に一度しかありません。このような遠方の小惑星は形状がいびつなものが多いとの指摘もあります。 「トロヤ群」とは、木星とほぼ同じ軌道上で木星の前後60度の位置に存在する小惑星群です。 この位置はラグランジュ点と呼ばれる力学的に安定な領域で、すでに2000個近くの小惑星が確認されています。
下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。推定直径 123kmの小惑星に対して 69.7〜123.2km の小惑星の弦が求められました。
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2007.5.22)
図中の観測者のお名前において、
*「AstroHA」は、「ハートピア安八高校生観測チーム」の略称で観測者は、
岐阜県立岐山高等学校/ 青木孝憲,山田雄太,浅井俊介,神谷朋佳(生徒4名)
岐阜県立大垣東高等学校/ 土屋 恵,向井良騎,佐橋知佳(生徒3名)
高村裕三朗(一宮高校教員),松本正樹(岐山高校教員),和田喜孝(大垣東高校教員)
船越浩海,生川雅章(ハートピア安八天文台職員),西谷 徹(岐阜県博物館職員)
(敬称を略します)の皆さまの共同観測です。
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです
今回の現象における、瀬戸口貴司氏(東亜天文学会)による解析の結果をご紹介します。
小惑星(1867)Deiphobus の断面: 141.4 km(+/-2.4 km) x 92.2 km(+/-1.8 km),長軸の位置角 33.7°+/-3.9°の楕円
と計算されています。
また、下の経路図は、解析結果から推定される実際におきた小惑星の掩蔽帯です。
Reduced by Takashi Setoguchi (OAA) / (Update:2007.5.22)
ホームへ戻る | 星食のページへ戻る |