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企画展示 「天の川内川(あまのせんだいがわ) 展」

宇宙が誕生して137億年。川内川の総延長137km。
この奇妙な数字の一致を重ね合わせて、川内川流域の地理や文化と、宇宙の歴史を紹介する展示会を催します。 見て触ってどうぞ一緒に壮大な宇宙を体感してみませんか?
※ このページは、今後も更新します。どんな企画が登場するか!? どうぞお楽しみに。

2010.10.11 宇宙の素朴な疑問Q&Aコーナー に一問一答追加しました。
2010. 7.23 「天の川内川天文教室」の案内 を追加しました。


「天の川内川 天文教室」のおしらせ (更新 2010.7.27)

天の川内川展に関連して、当館の職員が二日間に渡り、楽しい天文教室を行います。日常に潜む宇宙や科学を感じてみませんか?

日 時 :8月21日(土),22日(日) 15時〜16時30分
会 場 :薩摩川内市立少年自然の家 集会室
参 加 料 : 無 料

内 容
21日(土) :「天の川内川MAP大解剖!!」
川内川をデザインした宇宙年表「天の川内川MAP」の分かりやすい解説を中心にお伝えします。

22日(日) :「スペースナウ!・最新の宇宙ニュース」
小惑星探査機「はやぶさ」の話題など、最新の話題をお届けします。

※ 参加者には「天の川内川MAP」(A2版)をプレゼント!
申込みは不要です。直接会場にお越し下さい。


ご入館者には「天の川内川MAP」 (A2サイズ)をプレゼント
川内川をデザインした遊んで学べるジャンボ宇宙年表
最新の宇宙の姿や研究を分かりやすく解説!
銀河の奏でるハーモニーを聞こう!
川内川イベントギャラリー
身近な137コーナー
宇宙の素朴な疑問Q&Aコーナー
夏休みの自由研究コーナー
等々 満載の企画展です



「天の川内川MAP」
クリックすると高精細のPDFファイル(10.6MB)でご覧になれます。
印刷用にご利用ください。
天の川内川 マップ
※ ご来館者にプレゼント!

宇宙の年齢137億年、川内川総延長137km。この偶然の一致を使って「1km=1億年」きざみの宇宙年表を作りました。 源流から河口に向かう水を時の流れに例えると、源流が河口になります。この尺度にすると、人間の一生はわずか1ミリにも足りません。
河口から源流に向かって時をさかのぼってみましょう。キーワードでつながる川内川と宇宙。途中、あなたの住んでいるところや行ったことが あることがあるところがあるかもしれません。身近なところに壮大な宇宙があることを感じて下さい。

※ このMAP(A2サイズ)は、企画展期間中 ご入館者にプレゼントいたします。
※ このMAPは、薩摩川内市内の全小中学校に提供しました。


川内川をデザインした遊んで学べるジャンボ宇宙年表

「天の川内川MAP」を立体にして、ジャンボ宇宙年表として館内に展示しています。 さわって遊んで学べる仕掛けがいっぱいです。

  源流から河口をたどる、川内川映像
  川内川流域の観光や文化
  「宇宙のはじまり」飛び出す絵本
  太陽系クッキング
  映像「天の川銀河が出来るまで」,映像「ジャイアントインパクト」
  DNA模型
  パズル「人類の誕生」
 等など


銀河の奏でるハーモニーを聞こう!
クリックすると動画(6.0MB)でご覧になれます。
SDSSプレートの奏でる音色!

【SDSSプレート展示】
スローン・デジタル・スカイサーベイ(Sloan Digital Sky Survey, SDSS)は、米国,日本,ドイツ の3カ国による始められた、 宇宙の大規模な構造を調べるための観測事業です。 この事業により、約3.4億個もの天体を撮影し、100万個近い銀河の距離を測定し、宇宙の立体地図が作成されました。
この事業で使われた、本物のSDSSプレートを館内に展示しています。

ここにある、大きなアルミの円板は、多数の穴が開いています。これは、SDSSの望遠鏡を空のある方向に向けた時、 穴の位置に銀河が位置するように作られています。このような円板が約1800枚 つくられ全天の25%で観測に使われました。

※ SDSSプレート提供 / (株)アストロアーツアルミ板の穴が導く宇宙への関心

【銀河のメロディー】
このSDSSプレートを再利用!?して、遊び心でオルゴールにしてみました。銀河の穴の位置で音がなる仕組みです。 名づけて「銀河のメロディー」。さて、どんな音色になるのでしょうか。
左の絵をクリックすると、その音色を聞くことが出来ます。


川内川イベントギャラリー

川内川流域のお祭りや季節の行事など、地域のイベントの写真集です。
「川内川河口マラソン(薩摩川内市)」「川内大綱引(薩摩川内市)」「川内川花火大会(薩摩川内市)」 「ホタル舟(さつま町)」「忠元公園桜まつり(伊佐市)」「湧水町夏祭り(湧水町)」 「名水丸池感謝の夕べ(湧水町)」「京町二日市(えびの市)」「菅原神社牛越祭(えびの市)」等々...
各市町村のご協力をいただき掲載しています。


宇宙の素朴な疑問Q&Aコーナー
聞きたくてもちょっと聞きにくい質問,職員の回答に困りそうな質問、大歓迎。 館内に設置の質問用紙に聞きたい質問を記入すると、宇宙館の専門職員が丁寧にお答えします。 回答は、この掲示板と、宇宙館のHPに掲載させていただきます。(回答には一週間程度のご猶予をお願いします。)

宇宙の素朴な疑問Q&A
Q24:
ここで働いていて UFO を見た方はいらっしゃいますか? (10月10日 シュリーさん(44歳 女性)からの質問)
A: 残念ながらUFOを見たことのある職員はいないようです。 ごくまれにですが、当館にも「あれは何ですか? UFOではないですか?」といった問合せの電話が寄せられることがあります。 このような場合、UFOの正体はたいてい "金星" か "国際宇宙ステーション" です。両方とも夕暮れ時に見える時期があり、そして 他の星々よりも圧倒的に明るく輝きますので違和感を感じてお尋ねになるようです。国際宇宙ステーションは、金星並みに明るく輝き、 見るみるうちに移動して行きます。
今年(2010年)は、10月初めまで金星は「宵の明星(よいのみょうじょう)」として、夕方の西の空に輝いていました。次に「宵の明星」 として見られるのは2011年9月頃からです。国際宇宙ステーションは、JAXAのホームページの中の 「国際宇宙ステーションを見よう」で予報が掲載されています。


Q23: 宇宙の星の数を正確に知るのは 100年先の技術でも不可能ですか? (10月1日 みのさん(13歳 女性)からの質問)
A: そうですねえ。みのさんのおっしゃる「正確に」がどの程度"正確"かにもよると思いますが、100年先の技術の進化はとても大きいことでしょうから、 現代よりも格段に正確に分かっていることでしょう....たぶん(笑)。
ちょっと見方を変えて、今から 100年前(つまり 1910年頃)のことを考えて見ましょう。時代は明治時代末期で、 宇宙の成り立ちを考えるための重要な理論である「相対性理論」が、アインシュタイン博士によりやっと発表された頃です。 まだ冥王星は発見(1930年)されておらず、世界初の人工衛星が打上げられるのは、まだずっと後の1957年です。 このように考えると、今から 100年後には私達が想像もつかないほど科学や技術は進歩していることと思われます! またそう期待したいものですね。
関連した質問として「Q16: 銀河系にある惑星は全部で何個? あと星は何個? 」も ありますので、そちらもご覧くださいね。


Q22: 宇宙には音があるのかな? (9月25日 るいぴーさん(6歳 女性)からの質問)
A: 宇宙では音は聞こえません。少し難しい説明になりますが....「音」の正体は空気の振動です。 空気の振動が人の耳にある鼓膜(こまく)をふるわせて、それを音として感じています。 宇宙には空気がありませんので、振動が伝えることができず、音を聞くことが出来ません。
ただし、国際宇宙ステーションのような宇宙船の中には空気がありますから、音を聞くことが出来ます。


Q21: なんでいん石が落ちたのに地球は今あるのですか? (9月23日 しょう 君(6歳 男性)からの質問)
A: この質問は、展示にある恐竜の絶滅の原因となった「いん石落下」のことですね。
6500万年前のこの大事件は、恐竜をはじめとした多くの生物の絶滅の原因となりました。 だからものすごく大きないん石と思うでしょう? この恐竜絶滅の時に落下したいん石の大きさは直径約10kmと推定されています。 これは、すごーく大きいように感じますけれど、直径12700kmの地球に比べるとずっとずっと小さなものです。 例えると、体長4mのアフリカゾウに 直径3mmの砂粒がぶつかるようなものです。ですから、地球が壊れてしまうようなことは ないのですよ。


Q20: 地球にいん石?がおちてくるって本当ですか? (9月11日 もー さん(10歳 女性)からの質問)
A: いん石は小さいものまで含めると、毎日のように地球に落ちています。ごくまれに、人間の住むところの近くに落ちると話題になります。 いん石の元は宇宙を漂う石や岩のようなもので、これは無数にあります。それらがたまたま地球にぶつかることがあって、 すると、地球の大気と摩擦して光ります。これが「流れ星」です。流れ星は、あなたが夜空をしっかり見続ければ、一時間に数個ほどは 見ることができます。でもそのほとんどは、大気中で燃え尽きてしまいます。 いん石の元となる石や岩の大きさが、コブシよりも大きなものだと、燃え尽きずに地上に落下し「いん石」となります。
同様の質問として「Q7: 映画でもありましたが、地球に大きな隕石が当たることが考えられますか? 」も ありますので、そちらもご覧くださいね。


Q19: 宇宙の最初は具体的にどのような感じですか?くわしくお願いです。 (9月7日 アントキオさん(24歳 ?性)からの質問)
A: 宇宙の始まりに関する問題は、今も理論天文学の分野で研究が続いている超難問です。 今のところ分かっていることとして....宇宙は時間も空間もない世界から爆発的に生まれました。 いわゆる「ビッグバン」です。その時の加速度的な勢いのことを「インフレーション」と呼びますが、 その理論によると、「宇宙誕生の瞬間から10の-34乗秒(=0.0000000000000000000000000000000001秒)後に、 1兆×1兆×1千億倍の大きさになった」とされます。この時期の宇宙は、超高温,超高密度 の火の玉のようでした。
似たご質問として「Q17:宇宙は何でできたの?」もありますので、そちらも併せてご覧下さい。


Q18: 地球のような星が他に宇宙にある確率はどのくらいなのでしょうか?
また、人間が宇宙で生活できるようになることはあるのでしょうか?
(9月7日 カバちゃん(4*歳 男性)からの質問)
A: 地球のような星は、まず確実に宇宙に他にも存在します。ただし、将来人類が行けるほど 近い宇宙には、そのような星はまだ見つかっておらず、今後も絶望的です。 似たご質問として「Q3:宇宙人はいますか?」もありますので、そちらも併せてご覧下さい。
人間が宇宙で生活する試みは既に始まっていて、主に国際宇宙ステーションで その実験が段階的に行われています。日本人の宇宙飛行士では、野口聡一さんが 2009年12月20日から2010年6月2日の約5ヶ月間、国際宇宙ステーションに滞在したことは 記憶に新しいですね。


Q17: 宇宙は、なんでできたの? (8月19日 りーちゃんさん(9歳 女性)からの質問)
A: わー、つ、ついに来てしまいました、究極のご質問です。(汗)。 宇宙は、時間も空間もない世界から突然に生まれたことまでは分かっているのですが.... なぜできたかとなるとちょっと.....(大汗)。
「偶然出来た」とか「神様がつくった」という人もいますけど、これは「わからない」と答えるのに同じです。 たぶん世界中の科学者にとっても難しい質問と思います。どなたか分かる方、宇宙館まで回答をお寄せ下さーい。
それより、こういう疑問を持つ りーちゃん(9歳) の心は素晴らしいです。 知りたいと思う気持ちこそ「科学」ですから、これからもその好奇心を大事にして下さいね。


Q16: 銀河系にある惑星は全部で何個? あと星は何個? (8月17日 カッキーくん(10歳 男性)からの質問)
A: やー、これは難しいです。分かっていることから記しますね。
まず太陽の家族としての惑星は、8個です。
それから銀河系には、太陽のような星は 2000億個 くらいあると考えられています。
さて、最初の質問の "銀河系にある惑星の数" は、正確に分かっていませんが、 もし、星には太陽と同じ8つ程度の惑星があると単純に考えると、銀河系には1兆6千億個もの惑星があることになります。 しかし、実際には観測がたいへん難しくて、現在までに 400星程 しか見つかっていません。


Q15: 宇宙の存在に気付いたのは、いつだれが、どうやって、ですか? (8月16日 まあよさん(35歳 女性)からの質問)
A: 宇宙について考えられるようになったのは、今から約5000年前に始まった、四大河文明(エジプト,メソポタミア,黄河,インダス) の頃とされています。古くはこれらの時代に「宇宙観」が誕生し、時代とともに現代的な宇宙像に発展していきました。 なので、「いつだれが、どうやって」と特定することは難しいものがあります。 しかしながら、宇宙観の大きな転換という意味では「コペルニクス による 地動説」が画期的なことだったと言えるでしょう。
ニコラウス-コペルニクス(1473-1543年)は、ポーランドの天文学者です。 コペルニクス以前の宇宙観に共通していえることは、「地球が宇宙の中心である」と固く信じられていたことです。 これを「天動説」といいます。しかし、コペルニクスは太陽こそが宇宙の中心であって、地球や惑星はその周りを回っているとする 「地動説」を発表しました。これは 1510年代の中ごろとされています。
その後も、たくさんの科学者達の手により、宇宙観は少しづつ時にダイナミックに、現在に至るまで進化し続けています。


Q14: 天のがわは、なんで7月にみえるのですか? (8月13日 しょうくん(6歳 男性)からの質問)
A: しょう君のいうとおり、天の川(あまのがわ)といえば「夏」ですね。 そうです、夜空に天の川が見やすくなるのは「夏」です。
ところで、しょう君は地球が太陽を1年かけて周っていることを知っていますか? 地球から太陽の方向を見ても、太陽のまぶしさに負けて星は見えません。 逆に太陽の反対側は、太陽の光が邪魔しないので暗い星もよく見えます。 先ほど書いたように、地球は1年で太陽を一周するので、暗い星がよく見える方向も少しづつ変わります。 そして、天の川の濃い方向がちょうど、太陽の反対側にくる時期がたまたま「夏」なのです。


Q13: 星はなぜひかってみえるのですか? (8月5日 Kouさん(30歳 男性)からの質問)
A: たった一言でお答えしますと「温度が高いから」です。
星に限らず、少しでも熱のあるものは光を出しています。実は人間だって光っているのですよ。 ただし、人間のように低い温度だと目に見える光(可視光)ではなくて、赤外線という光の領域で弱々しく光っています。 温度が高くなるにしたがって、その光は人間の目で見える領域で、しかも強く光るようになります。
夜空に輝くほとんどの星々は、太陽と同じように燃えていて 2000度〜3万度もの高温になっています。 これほどの高温の物質は、人間の眼で見る光で輝く性質があります。 この性質は全ての物質が根源的に持っているもので、「黒体放射(こくたいほうしゃ)」と呼ばれます。
一方、夜空の星の中でも「月と惑星」は燃えていないので、自分では可視光を出していません。 月や惑星は、太陽の光を反射して光っているだけです。


Q12: 惑星のわっかがあるのとナイのがあるのは何ですか? (8月5日 コナ☆さん(28歳 女性)からの質問)
A: 私達の太陽系には、8つの惑星(水星,金星,地球,火星,木星,土星,天王星,海王星)があります。 これらのうち特に有名なのは「土星の環」で小さな望遠鏡でも分かります。ところで、あまり知られていないのですが、 土星の他にも、木星,天王星,海王星 にも環が見つかっているのですが知ってました? ということは「惑星の環」は、特別なものではなくて わりあい普通に存在するもののようです。
さてこの「惑星の環」は、どうして出来たものでしょうか? これにはいくつかの説がありますが、最も有力な説は、 「元々は衛星だったものが、惑星の引力(潮汐力) で壊されてしまい、それがリング状に広がった」というものです。 この説が正しいとすると、「水星,金星,地球,火星」は引力の小さい惑星であるため環ができず、「木星,土星,天王星,海王星」 は大きくて強い引力が働くので、環ができたという説明が出来ます。


Q11: 人間ってどこからきたの? (8月1日 ピピさん(10歳 女性)からの質問)
A: 人間みたいに頭の良い生き物がどこからやってきたのか?とても不思議ですね。 人間も、その他の生き物も、どこからか突然に現れたのではなく、ながーい長い時間をかけてゆっくり進化しました。
人間の始まりは、今から約700万年前にサルの仲間としてアフリカに誕生しました。 そのサルの祖先からオランウータン,ゴリラ,チンパンジー 等が分かれて誕生しました。 今の人間(現生人類)は、約20万年前にやはりアフリカで誕生したことが分かっています。
700万年前というと、ものすごく昔ですけど、宇宙の歴史から見るとごく最近のことなんですよ。


Q10: どうして金星はすごくひかってみえるのかな? (7月25日 ゆうぴーさん(6歳 男性)からの質問)
A: ゆうぴーさんは小学校一年生くらいかな? 金星を知ってるなんてすごいですね。 今年の夏休みは夕方の空に金星はどの星より明るく輝いて見えます。この明るさは普通の一等星の100倍も明るいのですよ。
金星は、自分の力で光っているのではなくて、太陽に照らされて光って見えます。 このような星を「惑星(わくせい)」といいますが、他にも 火星,木星,土星 などがよく知られています。 今年の夏休みに見える金星のそばには、火星と土星もあるので、これらも一等星くらいの明るさですから探してみてね。
惑星の明るさは、@太陽と惑星の距離,A惑星と地球の距離,B惑星が光を跳ね返す割りあい(簡単に言うと「白っぽいか黒っぽいか」の差) C 惑星の大きさ、 の4つが大きな理由で違ってきます。金星は、土星や木星に比べると小さいのですが、他の @ A B の理由がどれも 有利なので、他の惑星よりもずっと明るく見えるのです。
整理すると「金星は、太陽に近くて、地球にも近くて、さらに太陽の光をよく跳ね返すので明るい。」のです。


Q9: 宇宙は何で出来ているのですか? (7月19日 村尾琴音さん(11歳 女性)からの質問)
A: この質問は明快ですが、答えはとても難しく最先端の天文学でも研究中の分野です。 宇宙にある物質(質量を持つもの)は、バリオン,ニュートリノ,ダークマター に大きく分けられます。 バリオンとは、星やガスなどのことで、観測できる物質を広く指したものです。バリオンのほとんどは、水素とヘリウムの元素です。
ニュートリノは素粒子(そりゅうし)という宇宙を作る基本的な粒子のひとつです。 ニュートリノの観測は難しいですが、近年ではわずかですができるようになり、ごく最近の研究で小さな質量を持つことが分かりました。
最後の「ダークマター」は暗黒物質ともよばれ、観測が困難なためにその正体はまだよく分かっていません。 しかし、宇宙の広がる速さから、「ダークマターこそが宇宙の物質の85%というとても大きな割合を占める」ことが分かっています。
ダークマターの正体は、現代の天文学者にとっても大きな研究の対象となっています。


Q8: 神話はどうやって生まれたの? (7月19日 マキーマさん(11歳 男性)からの質問)
A: 神話は世界各地に言い伝えや昔話として存在します。日本でも「天岩戸(あまのいわと)」 「因幡(いなば)のシロウサギ」のなどの神話が有名ですね。
ここでマキーマさんがおたずねの神話は、おそらく星座にまつわる神話のことでしょう。 これらはその多くが古代ギリシャの神話です。古代ギリシャ文明は紀元前2600年頃からはじまって いて、紀元前800年頃に詩人ホメロスの詩「イリアス」「オデュッセイア」の中で、数個の 星座が登場します。ギリシャ神話はホメロスの詩だけはなく、その時代の作者不明の伝説 を総称したものです。その神話の多くは、最高神ゼウスを頂点としたオリオンポスの神々 が登場することが特徴です。
ギリシャ神話を記した本はたくさんありますので、ぜひ読んでみて下さい。


Q7: 映画でもありましたが、地球に大きな隕石が当たることが考えられますか? (7月17日 パシフィックさん(36歳 男性)からの質問)
A: その危険は常にあります。最も有名なものは、6500万年前にメキシコのユカタン半島に 直径10kmほどの隕石が衝突したとされるもので、恐竜はその衝撃と気候の変化で絶滅しま した。恐竜だけではなく、全ての生物種の70%が絶滅したといわれます。
近年では 1908年にロシアのツングースカ(シベリア地方)というところで起きた、原因不 明の大爆発があります。これはその後の研究により、小さな「ほうき星」が衝突したとい う説が有力となっています。この爆発により、半径30kmの森林が燃え、半径2000kmの樹木 がなぎ倒されました。
隕石は小さなものまで含めば、毎日のように地球上に降り注いでいます。しかしほとんど は小さくて災害を起こすようなものではありません。災害を起こすほどの大規模な隕石の衝 突は、50年から数千年に一度の割合で起こり、人類の文明を脅かすほどの気候の変動を起こ すものは10万年に一度程度起こるとされています。


Q6: 宇宙の大きさはどれくらいですか?
A: 宇宙は137億年前に何もない世界から誕生しました。その時から常に膨張し続けています。 現在、私達が観察可能な宇宙の大きさは、光の速さで進んで 137億年かかる距離(137億光年)です。 このことを科学者は「宇宙の地平線までの距離」などと呼んでいます。 地球に住む私達が、地球の大きさを表現することに例えていうと、見ることのできる範囲が地平線までの距離という意味です。
それでは、地平線のかなたまであるだろう本当の宇宙の大きさはというと...見ることができないので分からない!のですが、 ある理論によると、470億光年の彼方とされています。


Q5: 宇宙の外側には何があるのですか?
A: 宇宙のことをお話しすると、ついつい一休さんのような「禅問答」になってしまいます。 この答えもそんな感じになってしまいますことを、あらかじめお許し下さい。
答えは、そもそも「宇宙の外側」という概念がないのです。といいますのが、「内側外側」という決まりごとは「空間」 の中で始めて成り立つものです。ところが「空間」は、宇宙の始まりとともに誕生したもので、 「宇宙の外側」という表現は「地面の向こう側」というに似たもので成立しないのです。
こんな答えでごめんなさい。禅問答ではなく、これは本当に真面目にお答えしているのです。


Q4: 宇宙をずーっとまっすぐ進むとどこに行くのですか?
A: またまた、あいまいな返事になってしまいます。これは最先端の天文学に関わる問題で、その結論しだいで答えが異なります。
まず、宇宙に物質(質量)が十分にたくさんある場合、宇宙は閉じています。閉じた宇宙では、まっすぐ進むと同じところに戻ってきます。まるで、地球の表面のように。
一方、宇宙の物質の量が少ない場合、宇宙は開いています。この場合は、どこまで行っても行き着く所はありません。
宇宙にどれだけの物質があるかは、見ることのできない暗い物質の量がどのくらいあるかに関わってきます。現在では、この暗い物質が宇宙の物質のほとんどを占めていることが分かっています。


Q3: 宇宙人はいますか?
A: います。私たち地球人も「宇宙人」ですから!。それでは、地球人以外にも宇宙人はいるのでしょうか? 普通に考えれば、地球人がいるのですから、地球と同じような条件の星があれば宇宙人のいる可能性はあるでしょう。 そして、地球のような条件を持つ星は、大宇宙の中には多数あることでしょう。このような星がいくつあるのかを、 確率の計算で推定する式(ドレイクの式)があります。これによると、私達の銀河系内には、そのような星は1個以上はありそうだとされています。 ただし、誤差は非常に大きくて、地球だけの可能性もあります。
余談ですが、ドレイクの式で確率を極端に小さくする要因は、文明が進化すると生命体は自らを滅ぼすこととされています。 地球人でいえば、核戦争,環境問題 など。深いですね。


Q2: 地球の最後はどうなりますか?
A: 地球の最後は、太陽に飲み込まれます。太陽は年を取ると、徐々に大きくなります。 太陽が燃えるための燃料を消費していくと、質量がエネルギーに代わるために軽くなり、そうすると重力が小さくなって、 直径は大きくなります。つまりは、スカスカになりながら大きくなります。 そして、約50億年後くらいには、地球を飲み込むくらいまでに巨大になってしまうのです。
え、そのころ人間はどうなっているかですか? 人類の誕生は、たった!? 700万年前,生命の誕生さえも38億年前ですから、 そんな50億年先はまず今の人類は存在しないでしょう。この辺のお話は、ぜひ当館の「天の川内川展」をご覧下さい。


Q1: 冥王星はなくなったのですか?
A: この話は誤解が多いようです。冥王星は何の問題もなくかわっていないのですが、 天文学の世界で2006年の会議で分類が変わっただけのことです。 「惑星(Planet)」とは太陽を回る天体です。「惑星」とは呼べない微小な天体は、「小惑星」や「彗星(すいせい)」と呼ばれます。 かつては、「太陽系の惑星は[水金地火木土天海冥]の9天体」が、一般的な常識として受け入れられてきたことは周知の通りです。 しかし、近年の天文学の発展に伴い、惑星と小惑星の境界が曖昧になってきました。 なぜなら冥王星よりも遠方で、冥王星と同等の大きさの小惑星が多数存在することが分かってきたためです。 その結果、冥王星は「惑星」から「準惑星」に分類が変更されたのです。
いわば、本社の平社員から、地方の支店長に呼び方が代わったようなものです。



■せんだい宇宙館■
お問合せ先 〒895-0005 鹿児島県薩摩川内市永利町2133番地6 寺山いこいの広場地内
TEL:0996(31)4477 / FAX:0996(29)2112
ご入館料 大人:500円,小中学生:300円


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