newsロゴ

2003.05.07 鹿児島で見る水星の日面通過


2003年5月07日 14時12分頃〜日没にかけて全国的に「水星の日面通過」が見られます。
水星の日面通過とは、太陽の表面を水星が通過する現象で、現象のあいだ太陽面に真っ黒な点(水星)が ゆっくりと時間をかけて通過していく様子を観察することが出来ます。 日面通過は、太陽-水星-地球 がほぼ一直線上に並ぶためにおこります。
前回、鹿児島で見ることの出来た水星の日面通過は1999年11月16日で、4年振りのことです。 次回の現象は3年後の2006年11月9日です。

■ 安全に観察しよう ■
水星の日面通過は、水星の大きさが小さすぎて、日食のように肉眼で見ることは出来ません。 このため望遠鏡が必要となりますが、この場合でも強烈な太陽の光を適切な方法で減光する必要があります。
太陽に望遠鏡を向けることはたいへん危険を伴い、直接裸眼でのぞくと失明のおそれがあります。 できれば当館のような公共の天文施設を利用して観察して下さい。 自宅で観察される場合には、投影法などの安全な方法で観察して下さい。

投影法など安全な観察方法については、高校生天体観測ネットワーク のHPにある観測マニュアルに詳しく掲載されています。

■ 鹿児島での見え方 ■
水星の日面通過は、国内ならばどこでもほとんど変わりなく観察することが出来ます。 鹿児島県は、日本の西に位置するため日没が遅く、その分他の地域よりも長く観察することが出来ます。

14時12分第1接触(水星の縁が初めて太陽の縁と接する)
14時16分第2接触(水星の縁が太陽の内側で接する)
16時51分食の最大(太陽の中心に最も接近する)
19時02分水星の没(於 鹿児島)
19時04分日没(於 鹿児島)
天文年鑑(誠文堂新光社)相馬充氏のデータより抜粋

観察のポイント
見かけの太陽と水星の大きさの違いを実感してみましょう。 この時の水星は、太陽と地球のちょうど中間点くらいにあります。このことから実際の大きさの比較も想像してみましょう。
太陽の黒点との黒さの違いを比較してみましょう。 黒点は、周囲よりも発する光量が少ないために暗く見えているにすぎません。
水星の移動するスピードを実感してみましょう。


■ インターネットライブを行うサイト ■
以下のインターネットサイトでは、水星の日面通過の状況をインターネットでライブ中継される予定です。
那賀川町科学センター (徳島県那賀川町):静止画中継
星の子館 (兵庫県姫路市):静止画中継
西はりま天文台 (兵庫県佐用町)
名寄市木原天文台 (北海道名寄市)


■ 関連のリンク ■
高校生天体観測ネットワーク
国立天文台天文ニュース「5月7日に水星が太陽面を通過」
アストロアーツ社 「特集 2003.05.07 水星日面通過」
和歌山市こども科学館「水星の太陽面通過......5月7日(水)」


NEWSメニューへ戻る
NEWSメニューへ戻る