2005.6.6 (59)Elpis による HIP44831(mag7.4)の掩蔽の評価


2005.6.6 (59)Elpis による HIP44831(mag7.4) 潜入
撮影条件
機材:25cm F7.2 Newton反射, WAT-100N
保時:GHS+TIVi
観測者:辻塚隆 Takashi Tsujituka (福岡県飯塚市)
評価条件
映像:720×540 サイズ無圧縮 AVI 約2秒 (辻塚隆氏提供映像)
Aperture size : 10
Back ground in : 16
Back ground out: 24

測定結果
グラフの横軸はフレーム番号
グラフ中の「○」の値は、TIVi表示の正秒のフレームを意味する
ただし、TIVi表示は実時刻に対して、0.16秒遅れ(対 1PPS 音声)ていた。このため「○」の位置は、絶対時刻で毎秒0.16秒となる。
生データ

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

メジアン(中間値)フィルター /3値の中間値

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

エクセルによる評価ファイルはココ (Microsoft Excel: 25KB)


2005.6.6 (59)Elpis による HIP44831(mag7.4) 出現
評価条件
映像:720×540 サイズ無圧縮 AVI 約2秒 (辻塚隆氏提供映像)
Aperture size : 10
Back ground in : 16
Back ground out: 24

測定結果
グラフの横軸はフレーム番号
グラフ中の「○」の値は、TIVi表示の正秒のフレームを意味する
ただし、TIVi表示は実時刻に対して、0.16秒遅れ(対 1PPS 音声)ていた。このため「○」の位置は、絶対時刻で毎秒0.16秒となる。
生データ

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

メジアン(中間値)フィルター /3値の中間値

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

エクセルによる評価ファイルはココ (Microsoft Excel: 24KB)


2005.6.6 (59)Elpis による HIP44831(mag7.4) 全過程
評価条件
映像:640×480 サイズ無圧縮 AVI 約10秒 (辻塚隆氏提供映像)
Aperture size : 10
Back ground in : 16
Back ground out: 24

測定結果
グラフの横軸はフレーム番号
グラフ中の「○」の値は、TIVi表示の正秒のフレームを意味する
ただし、TIVi表示は実時刻に対して、0.16秒遅れ(対 1PPS 音声)ていた。このため「○」の位置は、絶対時刻で毎秒0.16秒となる。
生データ

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

メジアン(中間値)フィルター /3値の中間値

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

メジアン(中間値)フィルター /5値の中間値

(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)

エクセルによる評価ファイルはココ (Microsoft Excel: 63KB)


考察
2005.7.2 JOIN:8074 より

  ともかくも、ビデオの観測成果が、Limovie を使うと、簡単に数値化できるということに驚きです。以下に、いくつかの考察や感想を述べます。

  この現象では、恒星の視直径が大きいために、潜入出現が瞬間的ではなかったので、Limovie で評価するのには面白いものと評価してみたもの
です。ちなみに 私が JOIN で報告している解析結果は以下の通りでした。

# Result:      D begin 12h24m35.567s
#              D end   12h24m35.700s  Duration 0.133s
#              R begin 12h24m39.866s
#              R end   12h24m39.933s  Duration 0.067s


(1) デフォルトの設定で生データのままでも、減光と復光の変化が現れました。これは、Aperture や Back Ground の定数を映像に合わせて変
   更することでさらに改善可能だろうと思います。
   宮下さんのガリレオ衛星の食は、ゆっくり進む現象で、サンプル数が多数稼げるためにより美しいカーブが描けたのだろうと理解しています。
(2) 生データに対して、試しにメジアンフィルターをかける統計処理を行いました。このフィルターは Limovie による測定にはよく合っている
   ように思えます。3値の中間値という軽いフィルタリングだけでも、かなり光度変化の様子がくっきりとなりました。
   このあたりは、どんな評価方法が適切なのか、理論的な裏づけが研究されていくとよいと思います。
(3) Limovie で得た数値からは、私がビデオで得た数値よりも、さらにゆっくりとした現象であったことが浮かび上がってきました。グラフから
   読み取る限り、
    D duration 0.3〜0.4sec
    R duration 0.2〜0.25sec
   で、およそ3倍も長くなりました。おそらく、目分量でモニターを見ることでは、微妙な変化は読み取ることが出来ないためと推測します。

  Limovie のおかげで、ビデオ観測からまるで光電観測のような得られます。上記のテストからも非常にエポックメイキングなソフトウエアという
ことを実感しております。このソフトの潜在能力はまだまだ大きそうですので、私もさらに実験してみたいと思います。
  Limovie は取り扱いも簡単で、AVIファイルを製作されたことのある方には直ちに利用できますので、JOIN の皆さまにも試してみられることをお勧
めしたいです。
(早水)

************************

2005.7.5 JOIN:8081 より

  さて、宮下さんから個人的にアドバイスを頂いておりましたことで、再実験しましたので JOIN を通じてお返事いたします。
  宮下さんからは、(59)Elpis については、
# アパチャーを少し減らしてみるとよいかとも思います。
とお知らせいただきました。アドバイスに従いまして、以下のように変更してみました。
(前回) Apature 16 ,BKG in 18 ,BKG out 24  --- デフォルト値
(今回) Apature 10 ,BKG in 16 ,BKG out 24

以上の実験の結果にてこのページを更新しています。

(59)Elpis では、明らかにカーブが明瞭になってきました。生データでここまで来ると、メジアンフィルターを掛けなくても傾向が良く分かり
ます。
  いろいろご教示いただきまして、だいぶコツが飲み込めてきたようです。「Aperture は小さく、BKG は大きく」がポイントですね。
(早水)


食の観測されたビデオ映像より

減光の瞬間(Dis-appearance)増光の瞬間(Re-appearance)

Recorde by Takashi Tsujituka.(Iizuka Fukuoka, Japan)


整約計算結果

エルピスによる掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2005.6.11)


関連のページ
2005.06.06 小惑星エルピスによる掩蔽の観測成果


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