2012.2.19 小惑星イルマ による掩蔽の観測成果


 2012年2月19日 01時50分ごろ 観測された小惑星イルマ(177 Irma) による 9.3等星(TYC 1865-01119-1)食の結果です。
この現象において、石田正行さん(三重県大紀町へ遠征)により食による減光が確認されました。 また、小和田稔さん(静岡県浜松市),渡部勇人さん(三重県いなべ市),辰巳直人さん(岡山県赤磐市 赤磐竜天天文台)では、 通過(食なし)が観測されました。
ご協力いただきました皆様には、この場をお借りしまして御礼申し上げます。

石田さんの観測から、この恒星(TYC 1865-01119-1)は、これまで確認されていなかった重星であることが見出されました。 このビデオは宮下和久さん(長野県安曇野市)により解析され、減光時において 主星 9.58 +/- 0.04等,伴星 10.73 +/- 0.07等, 復光時において 主星 9.54 +/- 0.05等,伴星 10.87 +/- 0.18等 と算出されています。 下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。推定直径 73kmの小惑星に対して 主星より 60.8km,伴星より 59.4km の小惑星の弦が求められました。

小惑星(177)Irma による掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2012.3.7)

※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです。


食の観測されたビデオ映像より
以下は、食の観測された、石田正行さんによるビデオ映像です。段階的な減光が記録されています。 目視では判別しにくいものの、復光側でも段階的な増光が起こっています。 石田さんのご厚意により掲載します。

2012.2.19 小惑星(177)Irma による恒星食

動画/2012.2.19 小惑星(177)Irma による恒星食
(クリックすると動画を開始します/24秒:WMV形式動画 2.5MB)
Recorde by Masayuki Ishida.(Taiki,Mie,Japan)
20cm F10 Schmidt Cass, F6.3 Reducer, WAT-120N(slow shutter 8Fr),GHS-OSD
データ提供:石田正行さま(滋賀県守山市/三重県大紀町へ遠征)


■ 関連のリンク ■
宮下和久氏(JCLO)による小惑星(177)Irma による恒星食光度曲線の解析


ホームへ戻る星食のページへ戻る
ホームへ戻る星食のページへ戻る