2008.1.20 小惑星イエナによる掩蔽の観測成果


 2008.1.20 00時36分頃 観測された小惑星イエナ(526 Jena)による 8.4等星(TYC 1341-02470-1)食の結果です。
関東地方から長野県の広域で6地点の観測者により減光が観測されました。また、4地点では通過(食なし)が観測されました。
 減光の観測に成功されたのは、次の方々です。
松井聡さん(長野県上田市),高島英雄さん(千葉県柏市),相川礼仁さん(埼玉県坂戸市),橋本秋恵さん(埼玉県秩父市),唐崎秀芳さん(東京都練馬区),北崎勝彦さん(東京都武蔵野市)。
また、八重座明さん(茨城県日立市),内山茂男さん(茨城県下妻市),上原貞治さん(茨城県つくば市),宮下和久さん(長野県長野市)、では通過(食なし)が観測されました。 ご協力いただきました皆様には、この場をお借りしまして御礼申し上げます。

下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。推定直径 41kmの小惑星に対して、28.6km〜51.1km の小惑星の弦が求められました。

フレイアによる掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2008.1.25)

※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです


瀬戸口貴司氏(東亜天文学会)による解析結果

今回の現象における、瀬戸口貴司氏(東亜天文学会)による解析の結果をご紹介します。
 小惑星(526)Jena の断面: 56.0 km(+/-0.2 km) x35.0 km(+/-0.3 km),長軸の位置角 84.1°+/-1.0°の楕円
と計算されています。
また、下の経路図は、解析結果から推定される実際におきた小惑星の掩蔽帯です。

瀬戸口貴司による(526)JENA整約結果

(526)JENA の掩蔽帯 

Fitting Ellipse
 Obs. No = 12
 Major Axis    56.0 ( +/- 0.2 ) Km
 Minor Axis    35.0 ( +/- 0.3 ) Km
 P. Angle      84.1 ( +/- 1.0 ) deg
 Path Width    36.5 Km
 No   Observer                       chord  D+/-  R+/-
                                        Km   sec   sec
-------------------------------------------------------
  1   Hideo Takashima                   49  -0.3  -0.4  
  2   Akie Hashimoto                    51  -0.3  -0.4  
  3   Akira Matsui                      44  -0.3  -0.4  
  4   Reijin Aikawa                     50  -0.3  -0.4  
  5   Hideyoshi Karasaki                47  -0.3  -0.4  
  6   Katsuhiko Kitazaki                28  -0.3  -0.4  
  7   Akira Yaeza                                       
  8   Kazuhisa Miyashita                                
  9   Shigeo Uchiyama                                   
 10   Sadaharu Uehara                                   
O-C (1-sigma)
 N/S  shift =  -38.0 Km  (+/- 36.2)
 Event Time =   -0.3 sec (+/-  4.6)
 Position   =   -0.029"  (+/-0.028)
MPC Position
000526         #2008 01 19.65005806 32 53.718+21 25 40.91                     500

Reduced by Takashi Setoguchi (OAA) / (Update:2008.1.25)


Dave Herald氏(IOTA,オーストラリア)による解析結果
今回の現象における、IOTA(The International Occultation Timing Association)のDave Herald氏による解析の結果をご紹介します。
氏による解析からは、56.7 km(+/-0.5 km) x 35.0 km(+/-0.9 km),長軸の位置角 83.2°+/-1.4°の楕円が得られました。


TYC 1341-02470-1(mag 8.4) by (526)Jena on 2008 Jan.19, Japan
/Reduced by David Herald (IOTA)


■ 関連のリンク ■
宮下和久氏(JOIN: Limovie の作者)によるビデオデータの解析 (掲載:2008.2.11)
 ビデオ映像の解析により、隠された恒星の視直径が推定されています。


ホームへ戻る 星食のページへ戻る
ホームへ戻る 星食のページへ戻る