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『2020年 火星写真集』
今回の最接近は2020年10月6日!
(火星が近づくことにより、大きくなる様子が分かるように、
写真の倍率は統一してあります。)
『2020-2021火星観測記録』


『2020-2021火星観測記録』
コメント:
2020年4月から年明けて1月末までに撮影した 火星の画像63枚を1枚にまとめてみました。
火星の見え方(視直径)が9カ月間の間で大きく変化しています。
2018年の大接近の際は火星全体がダストストームに覆われて 思うような観測が出来ませんでしたが、今回の接近は観測開始から 終盤まで、長期間に渡り火星の姿を堪能することができました。
11月に発生したダストストームは、発生直後からその後の変化まで とても興味深く観察することができました。貴重な経験となりました。
9か月間にわたり、御覧いただきありがとうございました。

共通撮影条件
撮影日:2020年4月29日〜2021年1月27日
望遠鏡:28cmシュミットカセグレン(F10)
    3倍バーローレンズ・UV/IR cut filter・ADC
赤道儀:タカハシEM200にて自動追尾
カメラ:ZWO社 ASI 290MC
画像処理:AutoStakkert3・Registax6・Photoshop-El

撮影場所:薩摩川内市宮崎町
撮影者:橋口 隆


2020年、火星の初画像です。
まだ高度が低く、シーイングも
なかなか安定しない条件のもとで、
何とか、火星面の南極冠やシルチスの姿を
とらえることができました。

撮影日:2020年4月29日 05時07〜10分
視直径:7.6秒
シーイング:5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


シーイングがとても悪く、
撮影に苦慮しました。
視直径は8秒角を超えてきましが、
まだまだ、観測・撮影には難物です。

撮影日:2020年5月14日 05時05〜06分
視直径:8.3秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


 梅雨空の中、貴重な晴れ間に恵まれ、久しぶりに撮影ができました。
視直径は11秒近くとなり、5月の画像と比べ一回り大きく見えます。
南極冠とともに、太陽湖からオーロラ湾付近が見えてるようです。
また、クリセ付近にダストストームが発生しているようです。
2018年の大接近時にも大規模なダストストームが発生したので
今後の変化が気がかりです。

当面の撮影が未明から明け方のため体力的には厳しいですが、
これからシーイングが良くなる夏場に向けて楽しみが続きます。

撮影日:2020年6月23日 02時48〜52分
視直径:10.8秒
シーイング:5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


梅雨前線の一時的な南下とともに訪れた梅雨の晴れ間での撮影です。
強い西北西の風の流れがありましたが、シーイングは比較的良好でした。
南極冠とともに、子午線の湾からアラビア大陸付近が見えています。
詳細はわかりませんが、ダストストームの影響は及んでいないようです。
秋の(大)接近に向けて、これから視直径も大きくなってきます。

撮影日:2020年7月2日 02時51〜52分
視直径:11.5秒
シーイング:5〜6/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


前回より、大きくなってきました。
今回からIRカットフィルター
(赤外線カットフィルター)を使いました。
発色が火星の色に近くなってくると思います。

撮影日:2020年7月23日 01時36〜37分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:13.5秒
シーイング:6/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


夏場ながら北西の風が強く気流も安定せず
撮影中、画面の中で激しく揺れ動いていました。
そのため、少し、色ずれを起こしてしまいました。

撮影日:2020年8月1日 01時30〜31分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:14.6秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


台風4号の接近と高気圧周辺を回り込む南風、
そして思いもかけない煙霧の影響などで
気流も透明度も悪く撮像に苦慮します。
視直径は15秒を超えてきましたので今後が楽しみです。
子午線の湾からヘラス付近が見えています。

撮影日:2020年8月6日 01時07〜08分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:15.2秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


相変わらず気流の不安定な中での撮影が続きます
シルチスとヘラス付近が見えていますが、
南極のミッチェル山は確認できません。
台風5号以降に期待します。

撮影日:2020年8月9日 01時01〜02分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:15.6秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


流星が流れる中、比較的落ち着いた気流となりました。
大シルチスやヘラスなどの華やかな場所です。
以前と比較して、南極冠が小さくなってきています。
火星の南半球が夏を迎え、次第に消失していくものと思います。

撮影日:2020年8月13日 01時46〜47分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:16.1秒
シーイング:6〜7/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


火星の出が少しずつ早くなって観測しやすくなってきました。
2日前と比較して、地球との自転時間の違いから、
その時間差分、見える地形が少しずつずれて見えています。
火星の北極に薄い雲が発生しているようです。

撮影日:2020年8月15日 00時47〜48分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:16.4秒
シーイング:5〜6/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


上空の強い東風の影響で激しく揺れ動く火星像に
ピントも合わせづらい状況でした。
画像が甘く、火星の涙がうっすらとわかります。
南極冠がかなり小さく見えます。

撮影日:2020年8月18日 00時40〜41分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:16.8秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


南極冠がかなり小さく見えます。
南極付近にダストストームが発生しつつあるのかもしれませんが、
気流が悪く詳細はつかめません。

撮影日:2020年8月22日 00時27〜28分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:17.4秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


上空に西寄りの強い風が吹き、激しく揺れ動く火星像でした。
細部はわからず、ぼんやりとした画像になりました。
火星が地球に近づいてくることを、日々大きくなる火星像から体感できます。

撮影日:2020年8月24日 00時23〜24分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:17.7秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


南極冠がこちら側に偏って見えているのか、24日頃と比較して少し大きく見えます。
太陽湖付近が女性の目のように見えていますが、その他の微細なようすはつかめません。
相変わらず、強い東よりの風と上空の西寄りの風が混在し条件の悪い日が続きます。

撮影日:2020年8月30日 00時27〜28分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:18.6秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


台風の影響などで悪天候が続いていましたが10日ぶりに撮影できました。
最接近を前にして、視直径も20秒を超えひと回り大きくなりました。
太陽湖付近からオーロラ湾、ペルシャの海、真珠の海、
そして子午線の湾までが見えています。
北極(写真下側)には青みがかった雲がかかっています。

撮影日:2020年9月10日 02時49〜50分
    この日は、火星が留(りゅう)の日です。
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.2秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


ペルシャの海から真珠の海、中央に子午線の湾(アリンの爪)やサバ人の湾などが見えています。
北極(写真下側)には引き続き、青みがかった雲(霞)がかかっています。

撮影日:2020年9月13日 02時11〜12分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.7秒
シーイング:5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


雲がながれ条件の悪い中での撮影です。
中央に、大シルチスやヘラスが見えています。
火星面で最もメジャーな風景です。
最接近を前に、視直径も21秒近くとなり
その姿も丸く見えるようになってきました。

撮影日:2020年9月14日 23時44〜45分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.8秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)



右側は拡大画像です。
ヘラスや大シルチス、そして小シルチスからキンメリア人の海に繋がる地形が見えています。
ごく短時間でしたが良い条件に恵まれ詳細な姿をとらえることが出来ました。

撮影日:2020年9月19日 00時11〜12分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:21.4秒
シーイング:7/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


チュレニーの海、キンメリア人の海からシレーンの海に繋がる地形が見えています。
ひどい気流で、激しく動き、揺れる火星像に、詳細なようすをとらえることはできませんでした。

撮影日:2020年9月22日 23時56〜57分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:21.8秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)



右側は拡大画像です。
キンメリア人の海からシレーンの海に繋がる地形が見えています。
画像右側に見えるキンメリア人の海にある2本の黒い筋が目を閉じた瞳からこぼれる涙のようにも見えます。
最接近を前に、南極冠もかなり小さくなり視直径も22秒台に突入です。

撮影日:2020年9月27日 00時16〜17分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.2秒
シーイング:5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


前日と同じような地形が見えています。
単調な地形ですが、火星の自転の関係で昨日は見えなかったタルシス台地(画像左隅)の夕暮れが見えており、薄い雲が発生しているようです。

撮影日:2020年9月28日00時01〜02分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.3秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


中央のシレーンの海から太陽湖に繋がる地形が見えています。
画像中央左端のタルシス三山には、薄い山岳雲がかかっているようです。
また、その北側(画像下側)には、太陽系最大のオリンポス火山の存在もわかります。
もう少し気流が安定してくれると詳細がわかるのですが・・・。

撮影日:2020年9月30日 23時52〜53分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.4秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


画像右側のシレーンの海から、左側の太陽湖に繋がる地形が見えています。
夏の気流はすっかり影を潜め、上空は秋から冬への準備が始まっているようです。
ピント位置が定まらないほど上空の風が強い夜でした。

撮影日:2020年10月3日 23時55〜56分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.5秒
シーイング:4〜5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


火星最接近日となりました。
中央部の太陽湖からオーロラ湾付近が見えています。
気流は以前として悪く、ぼんやりした画像です。

撮影日:2020年10月6日 22時35〜36分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.6秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)



右側は拡大画像です。
火星最接近日が過ぎて、徐々に地球から遠ざかりつつあります。
太陽湖からオーロラ湾、真珠の海、ペルシャの海など
複雑な地形が見えています。
台風14号の影響もあり、気流も安定しない日々が続きますが、
短時間だけ状況が改善しました。

撮影日:2020年10月10日 22時53〜54分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.5秒
シーイング:5〜6/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


真珠の海、ペルシャの海などから子午線の湾に至る地形が見えています。
画像の右端、太陽湖のあたりと北極には薄いもや(雲)がかかっているようです。
15日の衝を前に、立体感のない画像になった感じがします。

撮影日:2020年10月11日 21時35〜36分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.5秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


オーロラ湾、真珠の海から子午線の湾が見えています。
秋晴れが続いていますが、強い北西の風の影響からか画面の火星は激しく揺れ動いており、
処理した画像もぼけた感じの画像になってしまいました。

撮影日:2020年10月12日 21時11〜12分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.4秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


中央に半島のように突き出た子午線の湾からサバ人の湾が見えています。
その南側(画像上側)にはペルシャの海からノアキス平原が広がっています。
北極(画像下端)のアキダリアの海には引き続き薄い雲がかかっています。
秋晴れが続いていますが、強い北西の風の影響からすっきりしない画像になってしまいました。

撮影日:2020年10月14日 21時28〜29分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.3秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


昨夜に続き子午線の湾からサバ人の湾が見えています。
画像左端には大シルチスの一部が見えてきました。
薄い雲がかかっているようです。
ここ一週間は晴天続きでしたが、北よりの風が収まらず、すっきりしない画像が並んでしまいました。

撮影日:2020年10月15日 20時39〜40分
    この日は、火星が衝(しょう)の日です。
    このころ、火星が最もまん丸に見えます。

望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.3秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


子午線の湾から、大シルチスにつながる
人気の地形が見えてきました。

撮影日:2020年10月17日 21時24〜25分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:22.1秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


大シルチスが中央に近く見えてきました。
火星の自転速度は地球より約40分長いため(24時間39分)、
同じ時間帯で全周を観察するためには36日ほどかかります。
火星の高度が増す、22時過ぎまで頑張ってみましたが、
北よりの風は依然として強いままでした。

撮影日:2020年10月20日 22時02〜03分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:21.8秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


冬型の気圧配置となり、寒気が流れ込んできました。
激しく振動する火星像に苦慮しました。
9月20日頃のシルチス付近の画像とは全く異なる、冬の風の流れの中での撮影です。

撮影日:2020年10月23日 21時54〜55分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:21.5秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


大シルチスからキンメリア人の海付近が見えています。
澄んだ秋晴れの空とは裏腹に、北西の風は強く、
偏西風も加わってピントの山もつかめない状況でした。

撮影日:2020年10月24日 21時18〜19分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:21.3秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


冬型の気圧配置が緩み、北西の風が和らいだ感じがします。
視直径も21秒を割り込んで小さく見えるようになってきました。
小シルチスからキンメリア人の海につながる地形が見えています。

撮影日:2020年10月27日 21時22〜23分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.9秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


右側は拡大画像です。
同一夜に、約2時間経った火星を撮影しました。
火星の自転により、大シルチスからキンメリア人の海につながる地形が見えています。
火星も天頂近くまで昇って、この時期としては比較的良い条件でした。
24日の撮影画像とほぼ同じ地形で、気流による影響は歴然としています。

撮影日:2020年10月27日 23時17〜18分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.9秒
シーイング:6/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


北よりの風が強く、PC画面の火星像が激しく揺れ動いていました。
キンメリア人の海からシレーンの海にかけて見えています。
10月15日の衝を過ぎ、火星の西(画像右側)から少し欠けてきました。

撮影日:2020年10月30日 20時52〜53分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:20.4秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


シレーンの海付近が見えています。
タルシス台地に雲がかかっているようですが、冬型の気圧配置となり、北風が強く詳細はつかめません。
視直径が20秒を切って、これからどんどんと小さくなっていきます。

撮影日:2020年11月03日 21時26〜27分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:19.7秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


天気が崩れる前で、良い条件を期待したのですが凄まじい風に、1画像を撮影しただけで断念。
太陽湖が見えてきましたが詳細は全くつかめず。 PC画面で見る火星像がひと回り小さくなったことを実感します。
今後、冬空の悪条件が続くことになりそうです。

撮影日:2020年11月05日 19時39〜40分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:19.4秒
シーイング:2/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


瞳のような太陽湖が見えています。
視直径も18秒台となり、西側(画像右端)がはっきりと欠けて見えるようになりました。
南極冠もポツンと小さく白く見えています。

撮影日:2020年11月09日 20時07〜08分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:18.6秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


太陽湖付近からオーロラ湾、クリュセ平原付近が見えています。
昼間の天気から「今夜は良い条件かも」と期待して準備をしても、冬空の悪気流にことごとく打ちのめされる毎日です。

撮影日:2020年11月11日 20時40〜41分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:18.2秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


強い北東の風と上空の西風がぶつかり合い 凄まじい悪気流で詳細はわかりませんが、クリュセ平原付近(矢印付近)が他とは明らかに異なり明るく輝いて見えていました。
前日11月11日の画像や10月6日、10日の画像には見えていませんのでダストストームが発生したようです。
気流が良くなれば詳細がわかるのですが残念です。

撮影日:2020年11月12日 20時30〜31分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:18.0秒
シーイング:2/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


相変わらずの悪気流でしたが、12日に発生したダストストーム(拡大画像の矢印部)は北側(画像下方向)や西側(右方向)に拡散しているようです。
PC画面では明るく輝いて見えていました。

撮影日:2020年11月13日 20時12〜13分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:17.9秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


13日に西側に流れ出したダストストームの本流は一筋の流れ(矢印部)を作って西側に拡散しているようです。
矢印部にはマリネリス渓谷があり、その渓谷沿いに流れているようです。
また、13日に比べて南側(画像上方向)にも拡がりを見せています。
大規模なダストストームになるのか今後も継続観測が必要です。

撮影日:2020年11月14日 21時18〜19分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:17.7秒
シーイング:4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


ダストストームは大規模に拡散しはじめたようです。
ダストは拡大画像の矢印方向に拡散し、これまでの火星面とは異なる地形に見えます。
北側(画像下方向)や東西(左右)にも拡散し、特に南側(画像上)に大きく拡散してきました。
ダストストームの発生後、南極冠周辺が茶色の雲(霞)のようなものにおおわれているように感じます。
宇宙の不思議、惑星の不思議を感じる現象です。

撮影日:2020年11月17日 20時35〜36分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:17.1秒
シーイング:4〜5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


視直径が16秒台となりました。 ダストストームは引き続き拡散が続いているようです。
画像の右半分がダストにおおわれてしまいました。
観測を開始して7ヶ月間、見慣れた火星の地形とは違う姿に何処を見ているのかさえ分かりづらくなってきました。
幸いにも中央左側に半島のように突き出て見える子午線の湾がわかりますが、オーロラ湾やアルギュレ、南極冠に至るところはダストにおおわれてしまいました。

撮影日:2020年11月18日 19時06〜07分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:16.9秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


ダストストームは子午線の湾を隠し、その南側やヘラスへと新たな発生がみられるようです。
北側(画像下方向)のシルチスにはまだ侵入していないようです。今後の動きが楽しみです。
気流の影響もあり、詳細はつかめませんが南極冠がとても小さく、淡く感じますのでダストにおおわれている可能性もあります。

撮影日:2020年11月21日 18時39〜40分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:16.4秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


21日の画像と似たような地形が見えています。
ダストストームは子午線の湾付近は少し沈静化し、ヘラス(矢印部)に明るく輝くダストが見られるようです。
総じてダストストームは沈静化しつつあるのかもしれません。
視直径があっという間に15秒台となりました。
地球との距離がどんどんと離れていくようです。

撮影日:2020年11月23日 19時40〜41分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:15.9秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


ダストストームは子午線の湾(画像右端)を隠したままですが、中央のヘラス付近のダストは沈静化してきているようです。
10月19日の画像と似た地形が見えていますが、その頃と比較して視直径が15秒台となり、「小さくなったなぁ」と痛感します。
本格的な冬の到来とともに観測もいよいよ終盤です。

撮影日:2020年11月26日 20時12〜13分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:15.5秒
シーイング:5/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


小シルチスからキンメリア人の海付近が見えています。
南半球(画像右上部)には、ヘラスから続くダストが広がっているようです。
視直径も14秒台となり、悪条件も重なり、火星面の詳細がわかりづらくなってきました。

撮影日:2020年12月01日 19時26〜27分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:14.6秒
シーイング:3〜4/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


キンメリア人の海からシレーンの海にかけて見えています。
南半球(画像右上部)に広がるダストの詳細は不明です。
視直径はあっという間に14秒を割り込みました。
小接近時はこのくらいの大きさでの観察になるかと思うと15年ごとの大接近・準大接近が如何に貴重であるかを痛感します。

撮影日:2020年12月05日 19時18〜19分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:13.9秒
シーイング:3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


シレーンの海付近から太陽湖が顔を出したところと思いますが、最悪の観測条件で詳細は全くつかめません。
PC画面上を激しく揺れ動く火星像にピントの山もつかめない状況でした。
視直径が14秒を割り込むほどまでに遠ざかり、夜間の寒さと条件の悪さも重なって、望遠鏡を向ける気力が薄らいできています。

撮影日:2020年12月09日 18時53〜54分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:13.3秒
シーイング:2/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


夕方には天頂付近まで昇るようになった火星ですが、視直径が12秒を割り込むまでに遠ざかりつつあります。
冬型となり北西の風と強い偏西風に条件は最悪に近く、モニター上ではどこが見えているのかさえ分かりません。
画像処理してはじめて太陽湖付近が見えていたことがわかりました。
11月12日に発生したダストストームの発生源の状況は全くわかりません。

撮影日:2020年12月17日 19時29〜30分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:12.2秒
シーイング:1〜2/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


子午線の湾付近が中央に見えていますが、最悪の気流の中、詳細はつかめませんでした。
火星画像の左上にあるヘラスが明るく輝いています。
視直径も11秒を切るまでに小さくなりました。

撮影日:2020年12月26日 19時29〜30分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:11.0秒
シーイング:1〜2/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


26日の画像に似て、子午線の湾付近が中央に見えています。
少し気流が改善した感はありますが、視直径も11秒を切り、詳細をつかみづらくなっています。

撮影日:2020年12月28日 18時50〜51分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:10.9秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


新年最初の観測でしたが、激流の川底の石を見ているようでどこが見えているのかも、また燃え盛る炎のように見える火星はピントも全く合わないほど、PCのモニター上を激しく揺れ動いていました。
薄く黒くみえているところは、おそらく大シルチスだと推測しますが、詳細は不明です。昨年4月からの火星観測でも最悪の条件となりました。

撮影日:2021年1月3日 18時25〜26分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:10.2秒
シーイング:1/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


視直径も9秒を切りました。
太陽湖付近が見えてきていると推測しますが、 強い西風の影響で、PCモニター上を激しく揺れ動く火星像は どこのあたりが見えているのかさえ分からない状況が続いています。

撮影日:2021年1月19日 18時20〜21分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:8.7秒
シーイング:2〜3/10
(その他の撮影情報は最後尾に記載)


春を思わせるような暖かな一日でしたが、 上空はまだまだ強い西風が吹いて気流も安定しません。
11月にダストストームが発生したクリュセ平原や オーロラ湾のあたりが見えているようです。
さて、2020年春から続けてきました火星接近の観測も 今回の観測をもって終了とします。
長い間ご覧いただきありがとうございました。

撮影日:2021年1月27日 18時41〜42分
望遠鏡:IRカットフィルター使用
視直径:8.2秒
シーイング:3/10
カメラ:ZWO社 ASI 290MC
撮影機材:28cmシュミットカセグレン
     3倍バーローレンズ使用
赤道儀: タカハシEM200にて自動追尾
撮影地:薩摩川内市宮崎町
撮影者:橋口 隆


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