太陽に最も近い惑星「水星」と「金星」が観察の好期を迎えています。
現在の金星は、夕空にひときわ明るく輝き「宵の明星(よいのみょうじょう)」とも呼ばれます。 水星は太陽に最も近い惑星です。太陽に近いので、時期によっては望遠鏡で見ることの難しい星です。 5月22日(火)〜27日(日)には水星と金星を集中して観察する観望会を行います。
薩摩川内市民まちづくり公社自主事業「キラキラ寺山事業」
日 時 :2007.5月22日(火)〜27日(日) 20:00 〜 21:00(受付は 20:30まで) ※ 大望遠鏡を含む観測室のご利用は、上記以外の日(休館日,天候不良日を除く)でも、毎日21時まで行っております。 ところ:せんだい宇宙館 2階観測室 内 容 :「水星」「金星」を中心とした解説と観察会。他に土星や季節の星空や星雲星団の観察。 参加料:せんだい宇宙館入館料 ※ 雨天曇天時は宇宙館の見学になります。
東方最大離角の頃の水星 水星は太陽系で一番内側の小さな惑星
太陽を周る星は惑星と呼ばれ、9つの星が知られています。太陽を周回するため、毎日観察すると少しずつ見える位置が変わります。 水星は、太陽系で最も内側を周る地球の直径の3分の1ほどの小さな惑星です。これは、地球の月よりもちょっぴり大きい程度です。 太陽に照らされて輝きますが、この時期の水星はほぼ真横から照らされるため、望遠鏡で観察すると半月のように見えます。
水星のデータ 大きさ 直径 4,880km = 地球の 2.6分の1。太陽系で2番目に小さな惑星。 距 離 太陽から 5千800万km = 太陽-地球間の 2.6分の1 公転周期 太陽を88日で一周する 見かけの大きさ 視直径 10.1”= 月の見かけの 170分の1
最大光度の頃の金星 金星は地球に最も近づく惑星
金星は地球とほぼ同じ大きさで、地球よりも少し内側で太陽を周っています。 金星が太陽を周る周期(公転周期)は約7ヶ月ですが、地球も同じように周っているため、1年7ヶ月に一度、近づき(会合周期)ます。 2007年の春から初夏にかけては、金星を観察するためにとても適した時期になります。
金星のデータ 大きさ 直径 12,104km = 地球の 0.95倍。(地球とほぼ同じ大きさ) 距 離 太陽から 1億820万km = 太陽-地球間の 0.7倍 公転周期 太陽を225日(約7ヶ月)で一周する 見かけの大きさ (東方最大離角の頃)視直径 10.1”= 月の見かけの 80分の1 水星と金星の探し方
金星は夕方の西空に、どの星よりも圧倒的に明るく輝きます。普通の一等星のなんと100倍も明るいので、一番星としてすぐに 見つけられることでしょう。この頃の金星は「宵の明星(よいのみょうじょう)」とも呼ばれ、2007年は7月末頃まで夕空に楽しむことができます。水星は常に太陽に近く、離れて見える時期の少ない惑星です。また動きが速く離れて見える時期も長く続きません。 2007年の水星は、この6月2日に東方最大離角(とうほうさいだいりかく: 太陽の東側に最も離れる時期)となり、 日没直後の西の低空に観察の好期を迎えます。
なかなか見ることの難しい惑星であることから、中世の大天文学者コペルニクスさえ、見たことがなかったともいわれます。 今年の5月下旬〜6月上旬はそんな水星を見つける絶好のチャンスですから、下の図を参考に西の空の開けた場所で探してみて下さい。 水星は織姫星とほぼ同じ明るさ(0等星)ですから、晴れていれば肉眼でも認めることが出来るはずです。
ステラナビゲータ Ver.7 をベースに作図観察のポイント
水星,金星は次の点に注意して観察しましょう。
- ○「半月状」に見えますか?
- 日を空けて観察すると欠け方がことなって見えます。これは月のように満ち欠けが観察されるためです。
- ○ どんな色に見えますか?
- 虹のように輝いて見えることがあります。これは、地球の空気のいたずらで、低空の大気がプリズムのように光の色を分離しているためです。
■せんだい宇宙館■
お問合せ先 〒895-0005 鹿児島県川内市永利町2133番地6 寺山いこいの広場地内
TEL:0996(31)4477 / FAX:0996(29)2112
ご入館料 大人:500円,小中学生:300円