下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。 冨岡さんの観測からは、72.7km の小惑星の弦が求められました。 なお、この小惑星は過去の恒星食やレーダーによる観測によって、現在では 217kmx94km の特異な形状であることが知られています。(詳しくは下記)
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2006.4.25)
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです
過去の恒星食
小惑星クレオパトラは、海外において過去にも少なくとも6回の恒星食が観測されています。
1980年10月10日 HIP114784(mag8.8)
1991年 1月19日 TYC0164-01394-1(mag9.2)
2000年 3月 7日 USNOB1002-0041643(mag12.5)
2001年 2月 3日 TYC5513-00101-1(mag12.3)
2003年 8月10日 TYC0481-02944-1(mag10.0)
2005年 1月18日 2UCAC32014147 (mag12.0)
これらのうち、1980年と1991年の観測の結果は顕著な成果で、この結果からこの小惑星が極めて得意な形状であることが
推測されました。
1980年の恒星食(米国)の結果 | 1991年の恒星食(米国)の結果 |
レーダーによる直接観測
小惑星クレオパトラは、変光の大きな小惑星としても知られており、ライトカーブの測定からも細長い形状が予測されていました。
2005年5月には、アレシボ天文台(プエルトリコ)によるレーダー観測で、直接この小惑星の形状を解析することに成功しました。
その結果、217kmx94km の極めて特異な「犬の骨ガム」のような2つの塊が合体したような形をしていることが判明しています。
レーダー観測の結果については、下記のリンクをご参照ください。