下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。予報に対して、小惑星の経路は北にシフトしていることが分かります。
推定 35kmの小型の小惑星に対して、長径42.8km x 短径32.8km ほどの小惑星の姿が浮かび上がりました。
このような小さな小惑星に対して、これほど多くの観測成果が寄せられたことは特筆すべき観測成果といえます。
観測にご協力いただいた全ての皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2005.12.23)
* 吉原秀樹さんは継続時間のみの観測で、他の観測と整合する位置に合わせてあります。
* 「石田正行さん&知子さん」は2地点の観測です。
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです
以下は、Steve Preston氏(IOTA)による最終的な改良予報(2005.11.30発表)の掩蔽帯と、観 測者の配置。●は食の観測された地点、○は、通過の観測された地点。予報に対 して北側で食の起こったことがわかります。
小惑星(158)Koronis の掩蔽帯
食の観測されたビデオ映像より (掲載:2005.12.27)
以下は、食の観測された、高島英雄様(千葉県柏市),監物邦男様(倉敷市)
のビデオ映像から作成した、食の瞬間の連続画像です。各氏のご厚意によりまして掲載しております。
高島英雄さん提供(千葉県柏市)
減光の瞬間 (Dis-appearance) | 増光の瞬間 (Re-appearance) |
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監物邦男さん提供(倉敷市)
減光の瞬間 (Dis-appearance) | 増光の瞬間 (Re-appearance) |
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連続画像からも分かるよう、高島さんの映像は瞬間的に消滅と出現が起きていますが、監物さんの映像では減光の前,復光の後でも星像の明るさが激しく変化しています。
これはシーイング(上空の気流)によるものです。星像の変化を読み取りやすいよう、ビデオの感度が調整されていたために、
このような激しい変化が浮かび上がりました。
次のグラフは、監物さんの映像を元に、Limovieで解析した食の瞬間の変光曲線です。
生データ
(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)
メジアン(中間値)フィルター /5値の中間値
(Vertical:Brightness, Horizontal:Frame= 1/30sec)