2005.12.27 小惑星ゲヌアによる掩蔽の観測成果
2005.12.27 21時23分頃 観測された小惑星ゲヌア(485 Genua)による恒星食の結果です。
この現象は、IOTA(The International Occultation Timing Association)により予報されていた現象です。
掩蔽された恒星は、いっかくじゅう座にある 10.6等星(TYC 4836-00860-1)で、関東地方の広域で
4地点の観測者により減光が観測されました。また、3地点では通過(食なし)が観測されました。
減光の観測に成功されたのは、次の方々です。
浜野和弘巳さん&博子さん(茨城県高萩市),冨岡啓行さん(茨城県日立市),上原貞治さん(茨城県つくば市),相川礼仁さん(埼玉県坂戸市)
以上のほかにも天候不良などで観測できずの報告も頂いております。
ご協力いただきました皆様には、この場をお借りしまして御礼申し上げます。
この観測においては、上原さんからは潜入側において、浜野和さん,相川さんからは、出現側において、複雑な明るさの変化があったことが報告されています。
このことは、恒星の回折光か、隠された恒星が未知の二重星である可能性が指摘されています。
下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。推定直径64kmの小惑星に対して、21.8km〜74.5km の小惑星の弦が求められました。
観測にご協力いただいた全ての皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2006.1.3)
* 橋本秋恵さんの観測は、掩蔽時刻の直後まで雲に隠されていたことを示します。
※ 観測結果は主に星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです
■ この観測で、2005年の国内の小惑星による恒星食観測は23現象で成功しました。これは、過去最高だった2004年の21本を更新する記録です。
これらの観測の成果は、日本の天文愛好家の優秀さを世界に示すものとなりました。
改めまして、皆様のご協力に対しまして御礼申し上げます。
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