2004.7.6 小惑星ウニタスによる掩蔽の観測成果


 2004.7.6 23時50分頃、山形県から鳥取県にかけて広い地域で観測された、小惑星ウニタス(306 Unitas)による恒星食の結果です。
 この現象は、瀬戸口貴司氏(JOIN,東亜天文学会)により見出され、IOTA(The International Occultation Timing Association) により改良されていた予報です。 掩蔽された恒星は、へびつかい座にある10.5等星(TYC 5651-01105-1)で、6地点の観測者により減光が観測されました。 また、7地点では通過(食なし)が報告されました。
 減光の観測に成功されたのは、次の方々です。佐藤信さん(山形県西川町),浜野和弘巳,博子ご夫妻(新潟県阿賀野市),富岡啓行さん(茨城県日立市), 横道順一さん(岡山県津山市),岡本成二さん(岡山県久米町),門脇修さん(鳥取県国府町)

下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。 予報ラインに近い5ポイントの観測から、推定46kmの小型の小惑星に対して、42.8km〜57.7kmの小惑星の弦が求められました。 これらの結果から、推定よりも大きないびつな小惑星の形が浮かび上がってきました。
また、予報ラインから150km南に離れた富岡さんの観測から、未知の衛生の存在を疑わせる弦が得られましたが、 それを否定する観測もあり、今後の研究に課題を提供するものとなりました。

整約計算結果(広域)
ウニタスによる掩蔽-広域
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2004.7.13)

整約計算結果(拡大)
ウニタスによる掩蔽-拡大
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2004.7.13)

※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです


Dave Herald氏(IOTA,オーストラリア)による解析結果
今回の現象における、IOTA(The International Occultation Timing Association)のDave Herald氏による解析の結果を ご紹介します。
小惑星(306)Unitas の断面は、およそ 60.3 km(+/-0.6km) x 43.0 km(+/-1.2km),長軸の位置角 82.2°の楕円と計算しています。 Herald氏によると、吉原秀樹さんの位置は小惑星の端から 2〜3km の距離であったということです。


Reduced by OCCULT (David Herald). / Update 2004.7.18


食の観測されたビデオ映像より
以下は、食の観測された、門脇修様(鳥取県国府町)のビデオ映像から作成した、食の瞬間の連続画像です。

門脇修さん提供(鳥取県国府町)
減光の瞬間
(Dis-appearance)
増光の瞬間
(Re-appearance)

Recorde by Osamu Kadowaki.(Tottori.)


星食のページへ戻る
星食のページへ戻る