2004.4.21 小惑星アエトラによる掩蔽の観測成果


 2004.4.21 04時11分頃、岡山県で観測された小惑星アエトラ(132 Aethra)による恒星食の結果です。
この現象は、瀬戸口貴司氏(JOIN,東亜天文学会)により見出され、IOTA(The International Occultation Timing Association) により改良されていた予報です。 掩蔽された恒星は、いて座にある10.4等星(TYC 6301-01714-1)で、ほぼ予報どおりに2地点の観測者(吉原秀樹さん、赤澤秀彦さん)により減光が観測されました。 また、以上のほか3地点では通過(食なし)が報告されました。

下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。 推定42kmの小型の小惑星に対して、30.3kmと25.4kmの小惑星の弦が求められました。 これらの結果から、小惑星の東側の一部が観測されたものと推測されます。

アエトラによる掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2004.4.28)

※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです

小惑星による恒星食の観測成功は、この4月だけで国内4例目となりました。 このような多数の成功は2002年12月にまで遡り、まさに恒星食の成功ラッシュです。
これらの成果の背景には、予報者のたゆまぬ予報精度向上の努力と、なにより寝食をも惜しんでご協力いただいた観測者の方々の ご尽力によるものです。


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