撮影:福田幸司様(徳島県由岐町) PENTAX 105SDHF屈折(D10.5cm F7),Canon EOS Kiss Digital 露出開始 01h35m00s / 露出終了 01h36m00s |
右の写真は、福田幸司さん(徳島県由岐町)により撮影された日周運動の光跡です。
中央の恒星(HIP65791 7.3等)の線は途中で途切れており、ここで小惑星が恒星
を隠したことが分かります。
露出の開始と終了の時刻を正確に管理することで、現象の時刻を割り出しました。
(更新 2004.5.30)
ご協力いただきました皆様には、この場をお借りしまして御礼申し上げます。
下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2004.5.30)
図中の観測者のお名前において、
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです
*「山西,大北,海部」は、山西郁也さま、大北佳秀さま、海部奈緒子さま、の共同観測
*「星の子館」は、星の子館(兵庫県姫路市)における、小関高明さま、安田岳志さま、の共同観測
*「西はりまObs」は、西はりま天文台(兵庫県佐用町)における、時政典孝さま、坂元誠さま、鳴沢真也さま、下代博之さま、の共同観測
*「那賀川町Obs」は、那賀川町科学センター(徳島県那賀川町)における、堀 寿夫さまの観測
*「市原,三宅」は、市原一秀さま、三宅昭二さま、の共同観測
*「松村,吉原」は、松村雅文さま、吉原智映さま、の共同観測
*「美星Obs」は、美星天文台(岡山県美星町)における、綾仁一哉さま、の観測
*「細川,山尾」は、細川康彦さま、山尾均さま、の共同観測
*「高知工大」は、高知工科大学Space.Lab(Space.Lab, Kochi University of Technology)による観測
です。
図の上側が潜入,下側が出現です。
小惑星(498)Tokio は、東京天文台の平山信教授により日本で初めて発見
(1900年3月)された小惑星で、それから 100年を経て恒星食により、またも日
本で歴史上初めてその姿が観測されたことになります。およそ長径85km x 短径60km の特徴的な姿です。
また、David Dunham氏(IOTA会長)は、食の際に0.2secほどの緩やかな減光
と増光が観測されていることについて、対象星がスペクトル型K2の7.3等
であることから、極めて大きな視直径(赤色巨星)による効果を指摘しています。
速報の段階で、Raymond Dusser氏 (IOTA European Section)は、この小惑星が二つの球体
(または楕円体)が極めて接近か、部分的につながっている「Snowman model」
の可能性を指摘していました。しかしながら、観測が集まるにつれて、楕円形状を当てはめる見方が大勢となっています。
■ 小惑星(498)Tokio の掩蔽帯 ■
下図は、Steve Preston氏(IOTA)による最終的な改良予報(2004.2.11発表)の掩蔽帯と、観測者の配置です。
●は食の観測された地点、○は、通過の観測された地点です。
ほぼ、予報どおりに食の起こったことがわかります。
Dave Herald氏(IOTA,オーストラリア)による解析結果
今回の現象における、IOTA(The International Occultation Timing Association)のDave Herald氏による解析の結果を
ご紹介します。
小惑星(498)Tokio の断面は、およそ 94.0 km(+/-2.8km) x 65.0 km(+/-0.5km),長軸の位置角 57.1°の楕円と計算しています。
Reduced by OCCULT (David Herald). / Update 2004.2.28
食の観測されたビデオ映像より (掲載:2004.4.7)
以下は、食の観測された、高畠徹様(岡山市),監物邦男様(倉敷市)
のビデオ映像から作成した、食の瞬間の連続画像です。各氏のご厚意によりまして掲載しております。
高畠徹さん提供(岡山市)
減光の瞬間 (Dis-appearance) | 増光の瞬間 (Re-appearance) |
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監物邦男さん提供(倉敷市)
減光の瞬間 (Dis-appearance) | 増光の瞬間 (Re-appearance) |
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