2003.04.12 小惑星サピエンティアによる掩蔽の観測成果


 2003.04.12 19時50分頃、西日本で観測された小惑星サピエンティア(275 Sapientia)による恒星食の結果です。
この現象は、IOTA(The International Occultation Timing Association)により改良されていた予報で、 ほぼ予報どおりに4ケ所の観測者により減光が観測されました。 掩蔽された恒星は、かに座にある 7.8等星(TYC1396-00794-1)です。
下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。 この結果から、100〜104kmの弦が求められましたが、これらの観測は小惑星の中央付近であることが推測されます。 なお、この小惑星の推定直径は121kmで、この大きさの円を図中に記入してあります。 今回得られた小惑星の断面はこれまでの推定値よりも小さかったことがわかります。

サピエンティアによる掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2003.4.13)

図中の「山西郁也G」は、山西郁也様をリーダとする観測グループで、大北佳秀様,海部奈緒子様,下代博之様の共同観測です。
以上の他にも、多数の「天候不良のため観測成立せず」のご報告を頂いております。ご協力を有難うございました。


Dave Herald氏(IOTA,オーストラリア)による解析結果 (掲載:2003.4.16)
以下の図は、IOTA(The International Occultation Timing Association)の Dave Herald氏による整約結果です。 氏によると、今回の観測から推定される小惑星の直径は、約104kmであるということです。


Reduced by Dave Herald. (Update 2003.4.13)


■ 関連のリンク ■
瀬戸口貴司氏(JOIN,東亜天文学会)による整約計算結果



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