散光星雲 NGC2024
NGC2024は、オリオン座の中央部にある、比較的明るい散光星雲です。 散光星雲とは、宇宙に漂う星間ガスが光って見えている天体です。
多くの散光星雲は、このように独特の赤い色をしていますが、これは、水素原子が励起して発する色です。 残念ながら人間の眼には感じにくい波長のため、よほど明るい散光星雲でないと直接見ることは困難です。 この NGC2024 は明るい散光星雲で、望遠鏡や空の状態などの条件が良ければ、眼視で認められます。
掲載の写真では、独特の撮影手法によって、星間ガスの流線のような模様が浮かび上がってきました。

NGC2024散光星雲

上野裕司さんのコメントより
オリオン座の三つ星の一つアルニタクのすぐそばの星雲ですが 隣に馬頭星雲があるためにあまり単体で撮影されることはない星雲ですね。 今回NBN-PVフィルター+R,G,Bフィルターで撮影し、NBN-PVフィルター+Rを LとRに振り分けて疑似カラー合成しました。
この星雲はフレイムネビュラの名の通り、燃えさかる炎のような形をしていて なかなか見応えがあります。 ただ光軸の調整が不十分でアルニタクから伸びる回折像が二重になってしまい 観賞用としてはいまいちな画像になってしまいました。

撮影日:2003年12月23日
機材: 25cmF4反射望遠鏡+BJ-41L
撮影場所:鹿児島県与論島
撮影者:上野裕司