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2010.12.21 三年ぶりに見られる「皆既月食」を観察しよう

月食の観察成果も大募集!


2010年12月21日日没後、全国で皆既月食が見られます。 日本で見られる皆既月食は3年ぶりとなります。 今回の月食は、皆既(完全に影に隠れた状態)で月出した後、徐々に満月に戻る過程を見ることができます。 月出の直後は皆既中で月が暗すぎること,低空であること,薄明中であることなどから、月を見ることは困難でしょう。 夜が更けるにつれて、少しづつ月が地平線から離れて行き、月が形を変えながら満月に戻る過程を観察してみましょう。
夕空に見られる天文現象ですから、ご家族で、ゆっくりと観察してみては如何でしょうか。

月食は、太陽、地球、月が一直線上に並び、地球の影の中に月が進入する現象です。 地球の影に入るにつれて、月は徐々に暗くなりますが、真っ黒にはならず赤味を帯びた色に染まります。 これは、地球に大気があるためです。
太陽の光は地球の大気を通過する際に散乱されにくい赤い色だけが残ります。 さらに、大気の屈折により赤い光は影の内側にまで曲げられて、月をほんのり赤く照らすのです。
月が地球の影に完全に入った状態を「皆既」といいます。 鹿児島ではちょうど月の出(17時14分),日没(17時21分)の頃に皆既の最も深い状態となっています。 この月の出頃は観察に適さないので、月食後半の徐々に満月に戻る様子に注目しましょう。
月食の赤黒い色は、地球の高層大気の影響を大きく受けます。火山の大規模な噴火があるとより暗い月食となります。 欠けた部分の色がどのくらい暗いか、記録してみるとよいでしょう。

関連のページ
  2010.11.19〜2011.2.27 お月さまのかくれんぼ「月食展」


■ 月食の観察成果を大募集! ■
この月食を観察した写真やスケッチなどの記録を、宇宙館に展示してみませんか?
月食の観察記録,写真,スケッチ,作文, 等を募集いたします。
参加賞:
  宇宙館の優待券2枚 月齢定規(先着30名様)
対象者: どなたでも参加できます。
応募期間: 12月21日(月食当日)から受付開始
応募方法: 直接宇宙館窓口に作品を持参、もしくは郵送にて。郵送の場合は、お名前,年齢,ご住所,電話番号を明記のこと。
  ※作品は原則として展示終了後に窓口にて返却いたします。
展示期間: 2010年12月28日(火)〜2011年3月31日 受付後、順次館内に掲示します。


■ 2010年12月21日 皆既月食の予報 ■
(於:鹿児島)
時 刻 地平高度備 考
欠け始め 15h 32m地平線下見られない
皆既始まり 16h 40m地平線下見られない
月の出 17h 14m0度 皆既中
食の最大 17h 17m0.3度 皆既中
日没 17h 21m   
皆既終わり 17h 54m6.6度
食の終了 19h 02m19.6度
月食の原理 (クリックで拡大します)



月食は なぜ赤い?
前述のよう、月食の場合、月は真っ黒にならず赤味を帯びて見えます。これは地球に 大気(空気の層)があるからです。下図のように、赤色の光は大気で屈折しても散乱しにくい性質があり、月面に入り込んで きます。しかし青色の光は屈折しても大気中で散乱してしまい、月面まで届きません。月食時に赤味を帯びて 見えるのはこのためです。

ちょっと話がそれますが、昼に空が青く見えるのは、これも光の性質によるものです。 青い光は大気中で散乱しやすいために、空全体が青く見えるのです。



12月21日 皆既月食のイメージ

■ 12月21日 17:00〜19:00 皆既月食観察会 ■

せんだい宇宙館では、この皆既月食の観察会を計画しています。

薩摩川内市民まちづくり公社「キラキラ寺山事業」
薩摩川内市立少年自然の家 共催

日 時 :2010. 12月21日(火) 17:00 〜 19:00
     皆既から満月に戻る様子を観察します
ところ:せんだい宇宙館 2階観測室
内 容 :皆既月食の観察
     天体望遠鏡と双眼鏡を多数用意
      双眼鏡をお持ちの方はぜひご持参下さい。
     お手持ちのデジカメで撮影しよう
     月食の経過をスケッチしよう
      月食は色の変化の美しい現象です。
スケッチ用紙を用意しますので、 色鉛筆,クレヨン 等をご持参下さい。
     参加者には「月球儀ペーパークラフト」をプレゼントします
申込み:不要 直接 当館にお越しください
参加料:せんだい宇宙館入館料
※ 雨天曇天の場合は観察会は中止します


■ 鹿児島での見え方 ■

ステラナビゲータ Ver.7 (アストロアーツ) により作成

2000年7月16日の皆既月食のようす


■ 月食のスケッチ用紙 ■
月食の観察記録用にスケッチ用紙のデータを用意しました。月食は色の変化の美しい現象ですから、 色鉛筆などで記録してみましょう。

  月食のスケッチ用紙ダウンロード (PDF:65KB)
上のリンクから右クリックで、「対象をファイルに保存」としてください。A4サイズのPDFデータを得ることが出来ます。 画用紙などに印刷してご利用ください。


■ 最近の月食(参考資料) ■
2007年 3月 4日皆既月食。日本では西日本で欠け始めのみ見られた。
2007年 8月28日皆既月食。日本では皆既の始まりの頃から見られた。
2008年 8月17日部分月食。最大81%食。日本では部分食の途中で月没。
2010年 6月26日部分月食
2010年12月21日今回の皆既月食。月出時にすでに皆既
2011年 6月16日皆既月食。西日本で前半の部分食が見られる。
2011年12月10日日本で全過程の見られる皆既月食。


■せんだい宇宙館■
お問合せ先 〒895-0005 鹿児島県川内市永利町2133番地6 寺山いこいの広場地内
TEL:0996(31)4477 / FAX:0996(29)2112
ご入館料 大人:500円,小中学生:300円


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