GPS利用PC内部時計校正ソフト「Satk(さとくん)」


Satk は、GPS受信機からの出力を受信して、パソコンの内部時計を校正するソフトです。 冷却CCDカメラなど、パソコンと連動して使用する機器で、時刻データをより正確に管理する目的のために開発されました。
また、GPS本来の経緯度データの表示はもちろん、測地系の変更,Position Pinning の設定と解除, など、天体観測に必要となることの多い機能を盛り込んで ありますので、星食,接食をはじめ各種天体観測にたいへん便利です。もちろん、汎用の時刻同期用ソフトとしての機能も充実しています。

 瀬戸口貴司さまの「自作ソフトで楽しむ天体観測」のページへリンク

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【ソ フ ト名】  Satk - Satellite Assisted Time Keeper [慧(さと)くん] V3.4
【実行ファイル名】 Satk.exe
【著作権  者】 瀬戸口貴司(東亜天文学会,学校法人原田学園)
                 set@bronze.ocn.ne.jp
【対応  機種】 Windows95以上のOSを有するPC(RS-232C端子のあるもの)
【作成  方法】 LHAで解凍する
【最終更新日】 2003/7/24
【ソフトウェア種別】 フリーソフトウェア
【転載 条件】 転載等は、著作者に予めメールにてご連絡下さい
【コメント 】 実行ファイルと ドキュメントファイル(Satk.htm)
  *  万一、本プログラムの不具合により、使用者に損害が生じても、
      一切の責任は負いません。
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■Satk のダウンロード■

実行ファイル「Satk.exe」とHTMLファイル「Satk.htm」がLHAで圧縮してあります。ダウンロード後、 解凍してご使用ください。

Satk V3.4のダウンロードはここをクリック(satk.lzh:402kB)

■Satkの主な仕様■

動作環境
パソコン/Windows95以上のOSを有するPC(RS-232C端子のあるもの)
GPS受信機/ジュピター,GT−74,GT−77,CCA-370H,マース15((株)SPA)
 および、NMEAフォーマット のある機種/eT36tm((株)SPA),G8(Ashtech),他
◆ GPS受信機ジュピターとの接続では、ジュピター独自のバイナリモードを使用することにより、
(1)パソコン内部時計を正分正秒とも 約1msecの精度で正確に管理する
(2)測地系の変更やポジションピニングを任意の時に行える
等の機能を利用できます。
また、ジュピターの出力モード(「NMEA」または「バイナリ」)を自動的に判別します。
(3)経緯度情報表示と測地系の変更
 * WGS-84系と日本測地系以外にも世界各地の基準測地系の切り替えができます。
(4)Position Pinning の設定と解除
 * Position Pinningとは、アンテナの移動速度が0の時、受信機の計算した経緯度のデータを固定する機能です。
◆ Satkは、ネットワークタイムサーバ & クライアント機能。


■パソコンとのインターフェイス■
GPS受信機ジュピターとパソコンのシリアル通信(RS-232C)との接続は下図のインターフェイス回路を 製作ください。TTLレベルとRS-232Cのレベル変換IC(MAX232A)を使用します。 通信用のコネクタは、D-sub9ピンを前提としました。 他のコネクタをご使用の場合でも、端子名称を参照して製作頂けます。通信ケーブルは、ストレートケーブル を使用下さい。


* 図中の点線の配線は必須ではありません。この配線がある場合、Satkはジュピターからログが 送信されるタイミングの安定度を判定し、最適な通信遅延量を自動的に決定します。


■精度について■
時刻や測位値の精度は、(1)GPSシステムの精度,(2)GPS受信機の精度,(3)パソコンとの通信による遅れ, (4)プログラムのアルゴリズム、(5)パソコン内蔵時計の修正精度、に依存します。

■ GPS受信機「ジュピター」からの秒パルスのUTCとの同期精度は、極めて高く(およそ1μ秒)、この秒パルス を RS232C の 6 DSR ポートに接続する(インターフェイスの図中の点線)ことでパソコンの時刻同期を 自動的に補正します。これにより同期の精度は、± 1msec程度となります。
インターフェイスにおいて、図中点線部分の配線のない場合、見込まれる通信遅延量を、補正値として 手入力して下さい。
* 月刊天文ガイド誌(誠文堂新光社)から頒布の「マイコンGHS時計」には、すでに秒パルスの同期配線 (RS232C の 6 DSR ポートへの接続)は組み込まれています。

■ メーカーによると、GPS受信機「ジュピター」を「NMEAモード」で稼動する場合、時刻の表示値において 常に2秒の遅れがあるとされています。Stakでは、この2秒を予め考慮してPCの時刻校正を行っています。 しかし、実測によるとごくまれに1秒の遅れで表示されることがありますので、ご注意願います。
 秒の正確な値が必要な場合には、「バイナリモード」でご使用ください。 測位状態でのバイナリモードでは、正分正秒の位置は常に安定しています。

■ 測位情報は、米国政府によるS/Aの解除(2000年5月)以降極めて正確になっていることが確認されています。 実測によると、ジュピターによる経緯度の測位精度は、受信状態の良い時でわずか10m程度の誤差です。

■ 観測地の標高は、ジュピターの出力の「アンテナ高」と「ジオイド高」から換算する必要があります。 しかし実測によると、換算されたデータにおいても、数十mの誤差がありえます。

* このページへの掲載は、Satkの開発者 瀬戸口貴司氏(東亜天文学会,学校法人原田学園)のご厚意によるものです。


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