2005.01.05 小惑星ルーメンによる掩蔽の観測成果


 2005.01.05 21時50〜52分頃 観測された小惑星ルーメン(141 Lumen)による恒星食の結果です。
この現象は、IOTA(The International Occultation Timing Association)により改良されていた予報です。 掩蔽された恒星は、ぎょしゃ座にある 9.8等星(TYC 2431-01442-1)で、宮城県から兵庫県の広い地域で 8地点の観測者により減光が観測されました。また、24地点では通過(食なし)が観測されました。
 減光の観測に成功されたのは、次の方々です。大槻功さん(宮城県丸森町),浜野和天文台(福島県郡山市), 松井聡さん(長野県上田市),石田知子さん(滋賀県守山市),高橋進さん(滋賀県多賀市ダイニックアストロパーク 天究館),外村一さん(滋賀県甲賀市),浅井晃さん(三重県いなべ市),井澤寿予さん&安田岳志さん (姫路市星の子館)です。

下図はせんだい宇宙館による整約計算の結果です。予報に対して、小惑星の半径分ほど小惑星の経路が 北にシフトしていることが分かります。このために多くの観測地点で「通過」となったことは残念でしたが、 予報との差が得られたことも注目すべき観測成果です。推定 135kmの小惑星に対して、ほぼ推定に近い 大きさの小惑星の姿が浮かび上がってきました。
これほど多くの観測成果が寄せられたことは、2004年2月18日小惑星トキオ(498 Tokio)以来のことです。 観測にご協力いただいた全ての皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。

ルーメンによる掩蔽
Reduced by Tsutomu Hayamizu. (Update 2005.1.20)

* 図中の「高島、大場」は、高島英雄さんと大場富士夫さんの共同観測です。
※ 観測結果は星食のメーリングリスト JOIN に公開されたものです

以下は、Steve Preston氏(IOTA)による最終的な改良予報(2004.12.27発表)の掩蔽帯と、観 測者の配置。は食の観測された地点、は、通過の観測された地点。予報に対 して北側で食の起こったことがわかります。

ルーメンによる掩蔽の経路
小惑星(141)Lumen の掩蔽帯


星食のページへ戻る
星食のページへ戻る