2001.12.16 小惑星シカゴによる掩蔽の観測成果


 2001.12.16 午後9時32分頃、関東から近畿地方の広い地域で観測された小惑星シカゴ(334 Chicago) による恒星の掩蔽の結果です。
この現象は、IOTA(The International Occultation Timing Association)により予報されていたもので、 4名の観測者により、ほぼ予報どおりに減光が観測されました。 掩蔽された恒星は、おうし座にある11.0等星(TYC 0665-01037-1)と微光ではありましたが、全国の熱心な観測者 により見事な成果を収められました。いずれも眼視による観測です。
下図は広瀬敏夫氏(東亜天文学会星食課長)による整約計算の結果で、小惑星の影が浮かび上がってきました。

シカゴによる掩蔽
Reduced by Toshio Hirose. (Update 2002.2.10)

 橋本さん(埼玉県秩父市)による観測では、なんと2回の明瞭な減光が確認されたとのことで、極めて稀な結果が 得られました。内山さん(千葉県芝山町),井田さん(滋賀県八日市市),田名瀬さん(三重県阿山町)の観測経路は、 小惑星の中央部分と見られ、11〜12秒の長い減光が観測されました。山西さんらの観測は掩蔽時間中に雲が通過したため 惜しくも不明瞭な結果となりました。
減光の観測された4氏以外にも全国各地より報告が寄せられましたが、 いずれも食による減光は観測されませんでした。


* 整約は広瀬敏夫氏(東亜天文学会星食課長)によります。
* 当ページへの掲載は、広瀬敏夫氏のご厚意によるものです。


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