小惑星探査機「はやぶさ」打ち上げ成功

文部科学省宇宙科学研究所 は、2003年5月9日13時29分に、鹿児島県内之浦のロケット射場よりM-Vロケット5号機の打ち上げに成功しました。 搭載されていたのは、小惑星探査機「MUSES-C」で軌道投入後に愛称「はやぶさ」が命名されました。
日本の打ち上げに成功した惑星探査機は、1998年に打ち上げられた火星探査機「のぞみ」以来です。 今回打ち上げられた「はやぶさ」は、2年後の2005年6月に小惑星「1998 SF36」に到着し、さらに2年後の 2007年6月に小惑星の試料を持ち帰る予定です。

鹿児島市の井手学さん(鹿児島市立科学館)と、宮崎県宮崎市の前田幸治さんから貴重な写真をお送りいただきました。


「はやぶさ」の打ち上げ

県庁舎(右側の高い建物)の左上方に、うっすらと伸びるロケット雲を捕らえました。

2003.5.9
撮影場所:鹿児島市鹿児島市立科学館
撮影者:井手 学(鹿児島市立科学館,鹿児島天体写真協会)


「はやぶさ」の打ち上げ

「はやぶさ」の打ち上げ

前田幸治さんのコメントより
今回は午前中はべた曇でだめかと思っていましたが、 午後から晴れてきて見ることができました。しかし、もやのせいで コントラストがよくありませんでした。そのため、写真にはコントラストを上げるために強い画像処理を行ったため、 やや不自然な感じになっています。
今回の特徴と言えば、切り離した1段目のロケット雲がいつもより 長い時間(10数秒)見えていて、2本の筋に見えたことです。 打ち上げ後4分55秒から5秒間と5分30秒後から5秒間ぐらい 打ち上げ音らしい地鳴りのような音が聞こえました。聞かれた人いますか? 前者はまず確実で、近くの鳩がいっせいに舞い上がりました。

2003.5.9
撮影場所:宮崎県宮崎市
撮影者:前田幸治(宮崎県天文協会)