国立天文台・天文ニュース (16)              百武さん、またも彗星発見  鹿児島県姶良郡・あいらぐん・隼人町・はやとちょう・の百武裕司・ひゃくたけゆうじ・ さんは、1月31日5時少し前・日本時・に「てんびん座」と「うみへび座」の境界付近で 11等の明るさの彗星を発見しました。この彗星は国際天文学連合によって新彗星と確 認され、P/1996 B2 の認識符号が与えられました。発見位置は、           赤経  14h 31.2m           赤緯 -24・ 55' (2000.0) で、その後東方に移動しているようです。この彗星は口径15センチの双眼鏡により眼 視で発見されたものです。群馬県千代田観測所の小島卓雄さんは、直径約 2.5' の強 い中央集光のあるコマと、北東方向へ伸びた短い尾を観測しています。  百武さんは、昨年暮れの P/1995 Y1 に続く二個目の彗星発見で、ほぼひと月の間 隔で 2個の彗星を発見したことになります。今回の彗星の発見位置は、前回の彗星 1995 Y1 を発見した位置に近く、3度ほど東になるだけですが、P/1995 Y1 はその後 東に移動しましたので、現在 P/1996 B2 と P/1995 Y1は 見掛け上30度くらい離れて います。  なお、この彗星は1996年に入って発見された3個目の新彗星です。 参照 IAUC 6299      1996年2月1日          国立天文台・広報普及室