国立天文台・天文ニュース (10) 新彗星 1995 Y1 発見  鹿児島県姶良郡(Aira-gun)隼人町(Hayato-cho)の百武裕司(Hyakutake Yuji)さ んは、同県国分市平山で観測中、12月26日5時40分(日本時)ころ、東天 の薄明の中で、「うみへび座」に彗星を発見しました。国立天文台などはこの事 実をただちに国際天文学連合に通報し、国際天文学連合はこれを新彗星と確認し て1995 Y1の認識符号をつけました。いまのところ他の発見者の報告はない ので、多分「百武彗星」と名付けられると思われます。  発見に使用したのは、口径15センチ、25倍の双眼鏡で、新彗星の明るさは 10.5等、直径3.5分のコマをもち、拡散状であると報告されています。発見 位置は     赤経  14h17m42s     赤緯 −24゜50.7’  (2000.0) で、「てんびん座」との境界に近く、その後一日に1度くらいの速さで東に移動 しています。  なお、新彗星の発見は今年になってから5個目、また、日本人の新彗星発見は、 1994年7月の「中村・西村・マクホルツ彗星」以来のことです。一方、認識 符号の「1995 Y1」は、今年の12月後半になって最初に発見された彗星 であることを意味します。 参照 IAUC 6279    1995年12月28日       国立天文台・広報普及室 編集担当からのお知らせ:新彗星が発見されたので、予定を変更して天文ニュース を発行しました。次号は1月11日の予定です。